心を可視化する効用
今月になって妻が興味深いことを始めた。不安なこと、気になること、未解決なこと等を、スマートフォンのメモに箇条書きにするというもの。
項目が増えれば追加し、解決すれば消去していく。つまり一目でいま自分が悩んでいることを可視化できる。これはとてもいいことだと思うし、結果として癒しをもたらす最善の方法だと思う。
どんな人でも不安を抱えている。でもそのまま放置していると、その感情だけが勝手にふくらんで、具体的に悩んでいることがぼやけてしまう。するとその雰囲気に飲まれてしまうことになり、次に進むべき道が見えてこない。負の感情が暴走するだけで、解決への遠回りをしていることになる。
だけど妻のように具体的に書き出すことで、その項目を個々に意識できる。そして負の感情と項目に微妙な距離を持たせることで、自分のことをやや客観視できる。この小さな客観視こそが、癒しを生む根源的なパワーになると思う。
心を可視化することの効用は計り知れない。ボクもスマートフォンのメモを使ってあることをやっている。それは日々のモチベーションをキープするためのもので、今月になって始めた。
まずは目標を決める。そしてその目標に対して『◯◯への登り坂◯◯日目』と記している。そした毎朝起きたとき、その日数を追加訂正している。ちなみに今日現在で17日目になっている。
短い文章だけれど、ここには多くのことが含まれている。まず意識するのはスタート地点。登り坂1日目ということは、その位置はどん底だということ。目標からもっとも遠い場所に立っている。つまりひたすら坂道を登るしかない。
もうひとつ大切なのは『登り坂』という言葉。登り坂というのはしんどい。神戸に住んでいる人なら実感できるだろうwww
要するに目標へ到達するには、登り坂に象徴されるとおりにしんどいということ。目標に向かっていまの自分より高みを目指すわけだから、しんどいのは当然。登り坂だから、山頂から吹き下ろす向かい風も吹くだろう。それでもコツコツと登るしかない。
だけど逆にいえば、しんどいということは坂道を登っている証明でもある。だから毎朝起きたときに目標を確認すると同時に、今日も坂道を登ることを決意する。しんどいことを避けようとせず、正面突破できるように気合を入れる。
そして就寝前にもう一度メモを開き、今日一日をふり返って登り坂を歩いたと言い切れるかを自分に問いかける。そのことを実感できたならば、確実に山頂に近づいていることになる。もし楽な道を歩こうとしていたら、山頂へのルートから外れていないかチェックする必要がある。
人間は心のなかでいろんなことを考えている。瞑想の経験がある人ならわかるだろうけれど、心は放っておけば勝手に暴走する。でもその一部でもいいから可視化することで、その暴走を食い止めるだけでなく、目標への原動力とすることができる。
だから『書く」ことはとても大切。『書く』ことは癒しでもある。ボクが毎日ブログや小説を書いているのは、心のなかを可視化するため。心でモヤモヤしたものを文章にすることで、曖昧な自分を客観視することができる。ボクはこうしてブログを書きながら、無意識に癒されているんだと思う。
ブログの更新はFacebookページとTwitterで告知しています。フォローしていただけるとうれしいです。
『高羽そら作品リスト』を作りました。出版済みの作品を一覧していただけます。こちらからどうぞ。