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高羽そらさんインタビュー

ワンカット魔法の臨場感

映画の手法としてワンカット長回しというものがある。代表的な作品ではニコラス・ケイジが主演した『スネーク・アイズ』という映画。カットなしで俳優さんの演技が続き、場所も移動していく。誰か一人でもNGを出せば、最初からやり直しというとてつもない緊張感が伴う手法。

 

だけどワンカット長回しのシーンは、映画を鑑賞している側に立てばもっとも臨場感を得られる手法だと思う。なぜならボクたちの生活でカットが入ることなんてない。目が覚めている限り、出来事が連続しているから。

 

今日観た映画は、映画のほとんどがほぼワンカット長回しという作品。ただし、そこにはワンカットの魔法が隠されていた。

 

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『1917 命をかけた伝令』という2019年のイギリス・アメリカ映画。タイトルと写真を見てわかるとおり、第一次世界大戦が物語の舞台。第一次世界大戦のヨーロッパといえば、塹壕が話題になることが多い。この映画でもそうした塹壕がリアルに描かれていて、とてもよくできた映画だった。

 

主人公のウィルは伍長代理。同じく伍長代理の友人であるトムと一緒に将軍から命令を受ける。ヨーロッパ西部戦線のドイツ軍は大幅な撤退をしていた。それで最前線にいる部隊は総攻撃をかけようとしている。

 

ところがそれはドイツ軍の罠で、突撃すれば1600人の兵士が全滅する恐れがあった。ところが最前線にいる大佐に連絡が取れない。それで翌日の早朝に行われる攻撃に間に合うよう、攻撃中止命令を大佐に伝える命令を受けた。

 

ウィルはその命令に渋るけれど、トムの兄がその部隊に所属していた。ウィルは一人でもいこうとするトムを放っておけず、危険を承知で最前線に飛び込んでいく。だけどトムは途中で戦死。たった一人になったウィルは、兄を助けようとしたトムの想いを引き継いで伝令に走るという物語。

 

終始スリリングな展開で、エンディングまで気を抜けない。場面によってシーンは変わるけれど、リスタートするとワンカットの長回しが続く。だから映画を観ている自分も塹壕の中を走っていたり、敵の銃弾をくぐり抜けているような気持ちになってくる。本当に素晴らしい演出だった。

 

ところが調べてみると、これはワンカット長回しではないそう。カットして撮影した映像を、ワンカットに見えるようにつなげたものらしい。だからカメラの位置を完璧に合わせて、ワンカットに見えるような魔法が使われていたそう。いやいや、ボクはまったくわからなかった。どうみてもワンカットにしか感じなかった。

 

実話ではないそうだけれど、当時の戦争で伝令経験がある人物から調査したうえで作られたストーリーとのこと。チョイ役だけれど、将軍役にコリン・ファースが出ていたり、ウィルが伝令を伝える大佐役にベネディクト・カンバーバッチが出演していた。

 

存在感のある名優が全体を引き締めてくれているので、ウィルという人物がうまく引き立っていたと思う。映画としてのストーリーやセットだけでなく、撮影の手法も楽しめる素晴らしい作品だった。

 

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高羽そら|たかはそら(作家、小説家)プロフィール

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高羽そら(たかはそら)
今後の目標:毎年1つの物語を完成させたいと思います。
生年月日:昭和37年5月10日
血液型:A型
出身地:京都市

【経歴】
1962年京都市生まれ。数年前に生活の拠点を神戸に移してから、体外離脱を経験するようになる。『夢で会える 体外離脱入門』(ハート出版)を2012年1月に出版。『ゼロの物語Ⅰ〜出会い〜』、『ゼロの物語Ⅱ〜7本の剣の守り手〜』、『ゼロの物語Ⅲ〜次元上昇〜』の3部作を、2013年7月〜12月にかけて、オフィスニグンニイバよりAmazonのKindleにて出版。現在も新たな物語を執筆中。

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