これは神と悪魔の戦い?
男性諸氏に目の保養ができる映像をリンクしておこう。アリアナ・グランデのシングルで『34+35』というタイトルの曲がある。ここ何週間もずっとビルボードのベスト10入りしているスローポップスのナンバー。この曲のミュージックビデオも素敵で、彼女の可愛さを堪能できる。
その曲のリミックス版が先日公開された。なんとグラミー賞の新人賞でノミネートされている二人の女性ラッパーが参加している。ドーシャ・キャットとミーガン・ザ・スタリオンの二人。アリアナ・グランデとドージャ・キャットの大ファンであるボクにはたまらないコラボ。
そして昨日になってそのリミックス版のミュージックビデオが公開された。これがまたなんとも色っぽい。新型コロナウイルスで疲れた男性の皆さんは、ぜひともこの映像で癒されてほしい。
さて、一気に空気を変えよう。目の保養をしたあとは、恐怖の世界へと案内しよう。久しぶりに底知れない怖さを感じるホラーを読んだ。
2021年 読書#13
『デスペレーション』上巻 スティーブン・キング著という小説。ここのところ著者の作品はソフトなものか短編ばかりだったので、ちょっと油断していた。予備知識なしで読み始めて、この上巻を読み終わるころには恐怖世界に囚われてしまったような気分。
ネヴァダ州の架空の街であるデスペレーションが物語の舞台。マリンヴィルという作家が取材でこの街を通りかかったとき、身体の大きな警察官に因縁をつけられて連行される。連れ込まれた留置場には同じように拉致された人たちがいた。
この街の住民で獣医のトム。旅行でこの街を通りかかったメアリーとピーターの夫婦。ただしピーターは留置場についたときに警官に殺されている。同じく旅行で近くの道路を走っていたカーヴァー一家。ラルフと妻のエレン、そして11歳のデヴィットと妹のカーステン。カーステンはピーターと同じく留置場に入られる前に殺されている。
それ以外の街の住人はすべてこの警官によって殺されていた。そして死体が全て吊り下げられている。警官一人の犯行ではなく、彼に操られたコヨーテ、ハゲワシ、サソリ、ガラガラヘビ、蜘蛛たちが住民の殺害に協力していた。上巻では詳細が明かされていないけれど、この警官は悪魔のようなものに取り憑かれている。それで住民を殺し、コヨーテたちを操ることができる。だけどなぜマリンヴィルたちを生かしているのかは不明。
行方不明となったマリンヴィルを探すため、マネージャーのスティーブがこの街にやってきた。一緒にいるのはヒッチハイクをしていた20代の女性であるシンシア。二人もこの狂気の街に囚われたけれど、上巻の最後でどうにかマリンヴィルたちと合流できる。
留置場からマリンヴィルたちを救ったのは少年のデヴィットだった。彼は交通事故にあった友人を神への祈りで救って以来、自分は神とつながっていると感じている。そしてその神の声に従って大人たちを留置場から救った。すぐにこの街を逃げようとしたけれど、デヴィットの母親のエレンが警察官にどこかへ連れ去られている。だから母親を助け出すまでは、この街を出るわけにはいかないという状況だった。
だけど母親であるエレンはすでに悪魔に取り憑かれていた。住民を殺しまくった警官の肉体が腐って使えなくなったので、悪魔はエレンの肉体に乗り換えたから。そして悪魔となったエレンがデヴィットたちを探すところで上巻が終わる。
とにかくひたすら気味が悪く、悪魔の正体は不明。だけど警官はデヴィッドを恐れていたので、どうやら神と悪魔の戦いになる模様。おそらく『神』に関するスティーブン・キングの解釈が物語化された作品だと思う。
久しぶりに大量の死人が出てくる小説。やっぱりスティーブン・キングはこうでなくっちゃ。怖いけれど下巻を読むのが待ちきれない。
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