強すぎるヒーローに爽快
アクション映画には特定のパターンがあって、たいていの作品はそれにならっている。トラブルを解決するために主人公が敵と戦う。うまくいくように思うけれど、必ずといっていいほど窮地に陥る。
だから観客はハラハラして手に汗握る。最終的に危機一髪で主人公が勝利するのは分かっていても、そのピンチに血圧が上昇する。それがアクション映画の醍醐味でもある。
ところがそんなピンチを笑い飛ばしてしまうようなアクション映画を観た。とにかく主人公が強い。強すぎる。だからハラハラしないけれど、最高に爽快な気分になる作品だった。
2021年 映画#52
『イコライザー』 (原題:The Equalizer)という2014年のアメリカ映画。主演は写真のデンゼル・ワシントン。
主人公のマッコールはホームセンターの店員。面倒見のいい人物で、後輩の肥満従業員が警備員の試験に受かるよう手助けしてやるほど。妻を亡くし、ほとんど物が無い部屋で一人暮らしをしている。
不眠症らしく、深夜になるとダイナーでお茶を飲みながら本を読む。妻が読もうとしていた100冊の本を、妻の死後に読み出した。もう90冊を越えている。マッコールにはダイナーでしか会わない友人がいた。アリーナというロシア系の少女で、売春を強要されている。
歌手になるのが夢だったアリーナ。だけどアメリカに来てから騙されたことに気づいたけれど遅い。組織から抜け出すことができず、絶望の日々を送っていた。ある日、客とトラブルを起こしたアリーナは、組織の男たちによって半殺しの目に遭う。
ここからマッコールが本性を現す。売春組織に乗り込んだ彼は、金を渡してアリーナから手を引くように伝える。ところがボスのスラヴィが納得するわけがない。かえってマッコールに危害を加えようとする。
そこからが圧巻。銃やナイフで武装したロシアマフィアたちを、たった一人で皆殺しにしてしまう。普段から几帳面な性格で、いつも時計のストップウォッチで時間を計測している。その時間の動きとリンクしたかのように、とてつもない強さで相手を倒してしまう。
マッコールの正体は元海兵隊員で国防警備局の特殊工作員だった。だからCIAともつながりがある。マフィアたちはとてつもない人間に喧嘩を売ったことになる。
だけどそこで話は終わらない。スラヴィのさらにボスであるプーシキンが殺し屋を送り出してきた。最終的にはホームセンターの店員を人質にとってマッコールを殺そうとする。ところがそんなピンチでさえ、彼は屁のカッパwww
無事に人質を逃したあと、殺し屋たち全員を始末。それどころからマネーロンダリングの施設を警察に暴かせたり、マフィアが仕切る石油関連施設まで破壊してしまう。ジェイソン・ボーンも、イーサン・ハントも、ジェームズ・ボンドも真っ青になるほど強い。
なんとラストではロシアに入国して、マフィアのボスであるプーシキンまで殺してしまった。たった一人でだよ!
もう強すぎて笑うしかない。ボクがいままで見たデンゼル・ワシントンのイメージがぶっ飛ぶほど最高のキャラだった。本当に気持ちがいい。この映画には続編があるらしいので、是非とも観たいと思う。きっと続編でもスッキリさせてもらえるんだろうなぁ。
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