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高羽そらさんインタビュー

人の価値観をあぶり出す記事

人間の価値観は人生におけるハンドルようなもの。どの方向へ行くかを決めてしまうから。それゆえ自分の価値観に柔軟性という『あそび』を持たせておかないと、ハンドルを操作することができずに決まった道にしか進めなくなる。

 

ある記事を読んでそんなことを感じた。

 

奇跡の実話。死ぬ運命だった6500人の子どもをたった1人で救った「ニセ医者

 

映画になりそうな実話。1930年代のアメリカにマーティン・クーニーという名の医師がいた。医師といっても、資格を持たない『ニセ医者』だったとのこと。

 

ところが彼は当時の人ができないことをやってのけた。1930年代のアメリカで生まれた未熟児は、そのほとんどが延命措置をせずに死なせていたそう。それが当時の医学会の常識であり、資格を持っている医師がそうした措置を容認していた。

 

そんな医学会に異議を唱えたのがクーニー氏。当時は希少だった保育器を使うことで、なんと6500人の子供の命を救った。その6500人からさらに生まれた子孫たちのことを考えると、とてつもない偉業だと思う。

 

その方法がユニーク。いまだったら認められないだろう。保育器には多額の費用がかかる。そこで費用を捻出するため、保育器に入っている子供を公開して金を取ったらしい。口の悪い人なら『見せもの』にしたとなじるだろう。

 

だけど結果としてその費用で6500人の子供の命を救っただけでなく、保育器の有用性が認められるきっかけを作った。その波及効果まで考えたら、もっと大勢の命を救ったことになるはず。

 

この記事を読んで、あなたはどう思うだろう?

 

医師の資格がなくても大勢の人の命を救った。未熟児を見捨てていた有資格者の医師より、この人のほうが真の医者だ!

 

あるいは、

 

命を救ったとしてもルール違反であることに変わりはない。模倣する人が出ないよう、厳しく罰するべき!

 

とまぁ、さまざまな意見が出ると思う。どちらもまっとうな考え方だよね。記事を読んだ人の価値観によって、感想がちがってくる出来事だと思う。

 

ただ怖いなぁと思ったのは、価値観がガチガチに固定している人。つまり極論に走ってしまような人の場合、この事件は美談にも、そして悪例としても利用されることになるだろう。

 

命を助ける行為が医師の使命だから資格なんてどうでもいい、という極論は恐ろしい。

 

かといって資格信仰のような極論にも危険性がある。医師である前に人間であり、資格を持っているから適切な治療をしているとは限らない。1930年代当時の他の医師の対応は、そのことを証明している。

 

こうした記事を読むとき、ボクは自分の感情を観察するようにしている。そしてもしどちらかの極論に走りそうな気配を感じたなら、正反対の立場で考え直すように注意している。そうしてバランスを取っていかないと、いつしか価値観が固定化して自分の可能性をせばめてしまうことになってしまうから。

 

難しいことだけれど、ネット社会だからこそ意識するべきことだと思う。

 

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高羽そら|たかはそら(作家、小説家)プロフィール

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高羽そら(たかはそら)
今後の目標:毎年1つの物語を完成させたいと思います。
生年月日:昭和37年5月10日
血液型:A型
出身地:京都市

【経歴】
1962年京都市生まれ。数年前に生活の拠点を神戸に移してから、体外離脱を経験するようになる。『夢で会える 体外離脱入門』(ハート出版)を2012年1月に出版。『ゼロの物語Ⅰ〜出会い〜』、『ゼロの物語Ⅱ〜7本の剣の守り手〜』、『ゼロの物語Ⅲ〜次元上昇〜』の3部作を、2013年7月〜12月にかけて、オフィスニグンニイバよりAmazonのKindleにて出版。現在も新たな物語を執筆中。

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