やっぱり魔法の世界は楽しい
ボクが体外離脱をしたり明晰夢を見ているときは、魔法使いのようにその世界を楽しむことができる。空を自由に飛べるし、想像したものを目の前に出現させることだってできる。
でも現実世界は物理法則に支配されているので、そのルールに従うしかない。だから魔法は映画で楽しんでいる。以前は『ハリー・ポッター』シリーズがあったので魔法の世界を映像で楽しむことができた。シリーズが終了して少し寂しかったけれど、その世界はいまでも引き継がれている。
2021年 映画#55
『ファンタスティック・ビーストと黒い魔法使いの誕生』(原題:Fantastic Beasts: The Crimes of Grindelwald)という2018年のイギリス・アメリカの合作映画。『ハリー・ポッター』シリーズのスピンオフ作品として公開され、これが2作目となる。
時代的には1927年の物語なので、ハリーたちはまだ生まれていない。第1作目は主人公のニュートがイギリスからニューヨークに旅行することで、大騒ぎとなる物語。そこでアメリカの魔法省が登場したことで、この作品のレギュラーとなるティナやジェイコブが登場する。
今回の舞台はイギリスからフランスに至るヨーロッパ。このシリーズは全5作が予定されているそうで、そういう意味ではつなぎのような作品だった。『ハリー・ポッター』シリーズと同じく、この作品によって闇の魔法使いと主人公たちの戦いという図式が完成する。
まだこれから観る人もいると思うので、ストーリーは割愛しておこう。ただこの作品になって、『ハリーポッター』ファンにはワクワクする登場人物が姿を見せてくれる。
まずは若き日のダンブルドア。なんと演じているのはジュード・ロウで、とてもいい雰囲気だった。懐かしいホグワーツ魔法学校も登場して、なんとチョイ役だったけれど若き日のマクゴナガル先生も登場。うれしくて思わずニヤニヤしてしまった。
それ以外にも賢者の石を作ったニコラス・フラメルも重要な役どころで活躍。ハリーの時代には故人だったものね。ボクがめちゃめちゃ驚いたのがナギニの正体。ナギニといえば、ヴォルデモートの飼っている大蛇だというのはファンの人なら知っているはず。
なんとナギニは美しいアジア系の女性だった。人間と蛇に自在に変身できる。パリの見世物小屋で見世物にされていたのを助けられ、ラストでは主人公のニュートたちとともに闇の魔法使いと戦うグループに所属する。なぜ彼女はその後にヴォルデモートの家来となったのだろう? とても気になるところ。
この作品のイチ推しのシーンは、闇の魔法使いであるグリンデルバルドの演説シーン。純血の魔法使いを集め、人間社会を支配することを宣言する。その理由がなぜかいい。
このままだと人間は戦争でこの世界を滅ぼしてしまうから、という理由。そして1920年代だというのに、後に起こるであろう第二次世界大戦や原子爆弾の映像をビジョンで見せつける。その恐ろしさを知った大勢の魔法使いたちが、グリンデルバルドに従うシーンは説得力があって圧巻だった。
グリンデルバルド演じたジョニー・デップは今回限りで降板とのこと。ちょっと残念だけどシリーズものにはありがちなことだから仕方ないね。こうなったら第5作まで無事に制作して公開してほしい。やっぱり魔法の世界は楽しいからね。
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