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高羽そらさんインタビュー

1年以上の長い旅が終わった

ボクは毎日4冊の本に目を通すことを習慣にしている。そのうち1冊は図書館で借りている紙の本で、これについては2時間くらいを読書の時間にあてている。

 

他の3冊は電子書籍で、各1章ずつという区切り単位で読んでいる。だから小一時間かかることもあれば、30分足らずで終わることもある。この電子書籍は少しずつしか読まないので、とにかく時間がかかる。だから普通に読んでも相当の時間を要する長編だと、気が遠くなるような期間を読み続けることになるwww

 

昨晩、そんな長期間読み続けた小説を読了した。とにかく気が遠くなるほどの長編小説なので、読み始めて読了するのに1年以上かかっている。そんな長い旅が、昨日になってようやく終わった。

 

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2021年 読書#41

『レ・ミゼラブル』ヴィクトル・ユーゴー著という小説。誰もが名前は聞いたことのある有名な物語。ボクも知っていたけれど、なかなか原作を読む気になれなかった。だけどこの作品のミュージカルを映画化した作品を観て感動。マジで号泣してしまった。それでどうしても原作を読みたくなった。

 

とにかく長い作品。そしてかなり読みづらい。執筆されたのが1862年で、日本は明治維新が近づいた幕末のころ。物語としては1815年のナポレオン1世没落直後から、ルイ・フィリップ王の王政時代である1833年ごろまでのフランスが舞台となっている。

 

読みづらい理由は、まず登場人物が異常に多いこと。そのうえ当時のフランスの現状について、著者がかなり詳細に記述している。これがマジで理解しづらくて、何度も挫折しそうになる。映画で大まかなストーリーを把握していなかったら、絶対に中断してしまっただろうと思う。

 

でもその難関さえ乗り越えたら、この物語の素晴らしさを体感することができる。ストーリーについては有名な作品なので説明する必要はないだろう。たった一個のパンを甥っ子のために盗んだことで、19年間も監獄生活を送ることになったジャン・ヴァルジャン。

 

そんな彼は世間を、そして社会を恨んでいた、だけどある神父と出会ったことで、人生を一変させてしまう。前科者としての十字架を背負いながらも、物語のラストでは聖人のような安らかな死を迎える。彼がずっと守り続けたコゼットと、彼女の夫であるマリユスに見守られながら。

 

ジャン・ヴァルジャン、コゼット、マリユス、そしてコゼットの母親であるファンティーヌが物語の主人公たち。

 

そして相対するキャラとして、ジャン・ヴァルジャンを追い続けた警部のジャヴェールも重要な役割を持っている。だけどもっとも忘れてならない登場人物にテナルディエという男がいる。この物語が成立しているのは、彼が重要な役割を果たしているから。

 

テナルディエは幼いコゼットを預かる。ファンティーヌが生活費を稼ぐために仕方なかったから。ところがかなりの悪人で、コゼットをいいように虐待していた。そんなコゼット救ったのが、ファンティーヌを看取り、娘の未来を託されたジャン・ヴァルジャンだった。

 

さらにテナルディエは、軍人時代にマリユスの父親の命を助けていた。それゆえマリユスは彼が悪党だと知っていても、亡くなった父の恩人だと思っている。つまりテナルディエは主要な登場人物にすべて関係してくる。

 

そしてラストで誤解していたマリユスの目を覚まし、ジャン・ヴァルジャンを聖人として尊敬の対象とするようになったきっかけを与えたのがテナルディエだった。もちろん彼はマリユスに金を無心するためにやったことで、そこには悪意しかない。なのにそれが物語をハッピーエンドに導く結果となっている。

 

ボクは」『ロード・オブ・ザ・リング』のゴラムを思い出した。フロドから指輪を奪おうとしたゴラムは、結果として指輪を葬ることに貢献している。テナルディエという悪役キャラが存在しないと、この物語は成立しなかった。

 

ようやく読み終えたので、新しい電子書籍を投入済み。これまためちゃ長いので、読了まできっと1年以上はかかるだろう。また長い旅が始まったなぁ。

 

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高羽そら|たかはそら(作家、小説家)プロフィール

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高羽そら(たかはそら)
今後の目標:毎年1つの物語を完成させたいと思います。
生年月日:昭和37年5月10日
血液型:A型
出身地:京都市

【経歴】
1962年京都市生まれ。数年前に生活の拠点を神戸に移してから、体外離脱を経験するようになる。『夢で会える 体外離脱入門』(ハート出版)を2012年1月に出版。『ゼロの物語Ⅰ〜出会い〜』、『ゼロの物語Ⅱ〜7本の剣の守り手〜』、『ゼロの物語Ⅲ〜次元上昇〜』の3部作を、2013年7月〜12月にかけて、オフィスニグンニイバよりAmazonのKindleにて出版。現在も新たな物語を執筆中。

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