本気で『今日で死ぬ』と思える?
心がけているけれど、思うように実行できないことは誰にでもある。ボクも常に意識していながら、なかなかうまくいかないことがある。
それは『今日が人生最後の日』と思って生きること。
人間なんていつ死ぬかわからない。健康で病気に縁がないとしても、交通事故に遭うかもしれない。工事現場を通りかかったときに、足場が落ちてくるかもしれない。通り魔殺人犯に遭遇するかもしれない。
今日のニュースでロシアの銃乱射事件が報道されていた、ロシア中部の学校で男が銃を乱射した。生徒7人と教師1人が死亡して、6人が重体となっている。犯人は19歳の男性で、この学校の卒業生らしい。亡くなった人は、朝に自宅を出るとき『今日が人生最後の日』だと思っていただろうか? おそらくそんなことないだろう。
ボクが一番恐れているのは、いきなり想定外の死が訪れること。そのとき、できる限り後悔することを減らしておきたい。それゆえ意識して『今日が人生最後の日』と思うようにしている。だけど実際にはそう簡単じゃない。
人間は常に未来に向けて動いている。予定を立てて、それに合わせて行動している。我が家の飼い猫のミューナは、病気ながらも来月に15歳の誕生日を控えている。そのときのお祝いを楽しみにして、やはり意識は未来に向いている。だからいま死んだら、やっぱり後悔する。
おそらく後悔がゼロなんてありえない。自分が死ぬと分かった瞬間、狂おしいほどの後悔にさいなまれるだろう。だけどせめて『仕方ないか』と思える程度にしておきたいと願っている。だから今日できることは、今日やろうと決めている。
それでもそんな気持ちが空回りしているとき、目にするといいなと思う本を読んだ。
2021年 読書#43
『あした死ぬかもよ? 人生最後の日に笑って死ねる27の質問』ひすいこたろう 著という本。
著者は作家、コピーライターという肩書きだけでなく、心理カウンセラーとしての顔を持っておられる。著作にもそうした内容のものが多い。
おそらく1〜2日あれば、隙間時間に読める分量。タイトル通り27の質問が読者に投げかけられていて、それについて自分で考えるという構成になっている。ボクはこの手の書籍を多く読んでいるし、それほど斬新なものは特になかった。
それでも質問に答えてみることで、忘れていた感覚を取り戻すことができた。本気で『今日が人生最後の日』と思って生きるのは難しい。だけどできる限りその状態に近づくことができる。
この本の冒頭に書かれていることで、老年になって死期を迎えた人に行った質問がある。その多くの人が『もっと冒険しておけばよかった』と答えているそう。
人間ってやりたいと思いつつ、言い訳をして足踏みしてしまうことが多い。だけどやらなかったことの後悔より、やって失敗した後悔の方が受容できるんだろう。そう思うと勇気をもらえるよね。
基本的な考え方としては『一期一会』ということ。今日会った人、出来事は二度とないものだと本気で思えること。そうすれば一瞬、一瞬を大切にしようと思える。ボクはまだまだそんな境地に至れないけれど、明日死んでもいいように生きたいと願っている。
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