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高羽そらさんインタビュー

現実離れの余命に共感できない

かなり以前からタイトルが気になっていた映画がある。だけど観ようと思うと、つい二の足を踏んでしまう。作品タイトルの『重さ』ゆえ、ずっと迷ったままだった。

 

だけど一度は内容を確認しないと落ち着かない。そこで思い切って観ることにした。

 

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2021年 映画#74

『死ぬまでにしたい10のこと』(原題:My Life Without Me)という2003年のカナダ・スペイン合作映画。タイトルだけで余命をテーマにした作品だとわかる。観終わった感想として、いままでこの作品を避けていたボクの予感は当たっていた。この映画の内容にどうしても共感できなかった。

 

ちなみに出演している俳優さんの演技には満足。キャラが立っていて、映画としての物語性は高いレベルで維持されていたと思う。だけど主人公の状況が現実離れしすぎていて、そこのところが最後まで気になった。

 

カナダのバンクーバーで暮らすアンは23歳。貧しいトレーラー暮らしだけれど、夫と幼い娘二人と幸せに暮らしていた。夫のドンとは17歳のときに出会って以来の関係で、すぐに妊娠したことでいまの生活を余儀なくされている。

 

そんなアンはある日倒れ、病院でガンだと診断される。それも余命2ヶ月。そこでタイトルにあるように、残り2ヶ月でやりたいことを書き上げて実行する。それが写真の場面。

 

その10のなかには娘たちや夫に注ぐ愛があふれていた。娘たちと夫に、新しい母親と妻を見つけるということまである。でもそれだけじゃなく、夫以外の男性と交際するというものもあった。つまり不倫ということ。そしてアンはそれを着実に実行していく。

 

アンの気持ちは理解できる。まだ23歳で経験していないことばかり。だから別の男性と交際したいと願う想いがあっても不思議じゃないだろう。だけど現実問題としてそんなことができる状態だろうか? ボクはどうしてもここに引っかかった。

 

アンは最後まで家族にも母親にも、そして友人や新しい恋人にも病気のことを告げていない。メッセージを録音することで、自分の死後にテープを渡してもらうよう主治医に依頼している。家族には貧血だと言い張っていた。

 

この部分が絶対的に無理がある。彼女の病気の状況で、周囲にそれを隠し通すなんてフィクションだとしても無理すぎる。そればかりが気になって、アナの行動に共感できない。だからラストで家族たちが真実を知らされるシーンでも、ボクの心が動かされることはなかった。

 

恋人のでき方も不自然だし、たまたまとなりに引っ越してきた女性が、娘たちの新しい母親となっていくのも無理やり感が否めない。俳優さんたちが素敵だっただけに、ちょっと残念に思ってしまう作品だった。

 

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高羽そら|たかはそら(作家、小説家)プロフィール

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高羽そら(たかはそら)
今後の目標:毎年1つの物語を完成させたいと思います。
生年月日:昭和37年5月10日
血液型:A型
出身地:京都市

【経歴】
1962年京都市生まれ。数年前に生活の拠点を神戸に移してから、体外離脱を経験するようになる。『夢で会える 体外離脱入門』(ハート出版)を2012年1月に出版。『ゼロの物語Ⅰ〜出会い〜』、『ゼロの物語Ⅱ〜7本の剣の守り手〜』、『ゼロの物語Ⅲ〜次元上昇〜』の3部作を、2013年7月〜12月にかけて、オフィスニグンニイバよりAmazonのKindleにて出版。現在も新たな物語を執筆中。

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