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高羽そらさんインタビュー

パラレルワールドの扱いは慎重に

パラレルワールドに関する小説を書いているので、ある映画の構成につい苦笑してしまった。パラレルワールドには大きな罠がある。それを忘れてしまうと、途中から引き返せない。そんな引くに引けなくなった映画を観た。

 

terminator502

 

2021年 映画#79

『ターミネーター: 新起動/ジェニシス』(原題:Terminator Genisys)という2015年のアメリカ映画。3作目までしか観ていなかった『ターミネーター』シリーズの第4作を先日に観たので、その続きでこの第5作もトライしてみた。

 

前作では出演していなかったアーノルド・シュワルツネッガーがこの作品で再登場している。第1作からすれば年齢を重ねているので、なんらかの理由が必要。だってロボットは老化しないからね。だからシュワちゃんの風貌の辻褄合わせをするため、今回の作品は新しいストーリーが組まれた。

 

そこで採用されたのがパラレルワールド。仕方ないとはいえ、完全に罠にハマってしまった作品。パラレルワールドの罠は相当に注意しないと簡単につかまる。なぜなら便利だから。

 

パラレルワールドの罠とは、『何でもありの世界になってしまう』ということ。物語の必然性を無視してしまい、作者の都合のいいように世界を構築しやすい。シュワちゃんを出演させることが優先されたことで、まさにそんな状況になってしまった。

 

スタートはいい。第1作の前段階という雰囲気で、ジョン・コナーがカイル・リースを過去に送る。もちろんジョンの母のサラを救うため。そして第1作の雰囲気どおり、ターミネーターもカイルも1984年の世界に到着する。

 

ところがここからは第1作とはちがう。ターミネーターは待ち構えていたサラたちに攻撃されるし、カイルもサラを助けるどころか振り回されてしまう。サラが9歳のときに守護者であるターミネーターが現れ、すでに彼女を教育していた。か弱いサラをイメージしていたカイルが困惑する様子を見て、思わず笑ってしまった。

 

そのうえラスボスとして未来から送られてきたのは、ジョンの意識を維持したままのターミネーター。こうなったらもうメチャクチャ。まだ前作までは、どうにか時系列のルールが守られていた。だけどパラレルワールドとなったこの作品は『何でもあり』になってしまった。

 

ただしSFアクション映画としてはよくできている。CGも迫力があって素晴らしい。要するに『ターミネーター』シリーズの過去作品から少し距離をとって、全く新しい映画として観れば楽しめる作品。だからボクは見て損をしたとは思わなかった。

 

だけどこのシリーズのファンは許せないだろうなぁ。このキャストで続編を撮影する予定だったけれどボツになったらしい。ファンの反感が大きく影響したのかもしれないね。これがパラレルワールドを扱う難しさだと思う。

 

ということはコケたという噂の2019年版の作品も、この作品の流れを払拭できなかったのかも。観たい気もするけれど、ちょっと怖いなぁwww

 

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高羽そら|たかはそら(作家、小説家)プロフィール

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高羽そら(たかはそら)
今後の目標:毎年1つの物語を完成させたいと思います。
生年月日:昭和37年5月10日
血液型:A型
出身地:京都市

【経歴】
1962年京都市生まれ。数年前に生活の拠点を神戸に移してから、体外離脱を経験するようになる。『夢で会える 体外離脱入門』(ハート出版)を2012年1月に出版。『ゼロの物語Ⅰ〜出会い〜』、『ゼロの物語Ⅱ〜7本の剣の守り手〜』、『ゼロの物語Ⅲ〜次元上昇〜』の3部作を、2013年7月〜12月にかけて、オフィスニグンニイバよりAmazonのKindleにて出版。現在も新たな物語を執筆中。

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