うちの猫の不思議な能力
1週間前に15歳の誕生日を迎えたミューナ。その後も毎日欠かさず薬を飲んで、食欲も落ちずに過ごしてくれている。今朝なんか、昨晩に用意したキャットフードを完食していて驚いたほど。
そんなミューナにある種の疑惑がある。疑惑といういい方が適切でないとしたら、不思議な能力といい換えても構わない。1日2回、薬を飲ますようになって気づいたことがある。
ミューナに処方されているラプロスという腎臓の薬は、朝の7時半ころと、夕方の6時半ころに飲ませている。朝は比較的抵抗することなく飲んでくれる。ただやっぱり楽しいことではないので、飲まそうとすると隠れてしまうことがある。
問題なのは夕方。平均して6時30分から6時40分ころに飲ませるけれど、ほぼ毎日6時20分くらいになると他の部屋へ姿を隠す。その誤差はせいぜい前後2分以内という正確なもの。毎日時間どおりに行動するので、最初の疑惑は時計を読んでいるのでは? というものだったwww
それで夕方の6時ころになると、我が家で唯一の時計を裏返した。もし時計を見ているならば裏を見に行くだろう。それで観察していると、驚いたことに時計を裏がえしても6時20分になると移動した。
毎日見ているテレビ番組もコーナもちがうので、同じ音楽やCMが流れることはない。天気だって毎日変わるし、日の入り時間も少しずつ変化している。だけど必ず6時20分に移動する。こうなると正確な体内時計があるのでは、と推測した。
そこで半分冗談まじりに、今日はいつもより10分早くお薬にしよう、と妻を交えてわざとらしい会話をしてみた。するとどうなるか?
ボクはマジで驚いた。だっていつもより10分早い6時10分に移動したから。正直なところ、少し鳥肌が立った。人間の言葉を完全に理解しているとしか思えない。
ミューナは病気になってから、大好物を食べさせてあげられなくなった。先日ブログに書いたスイカがそうだし、もうひとつは鮭のほぐし身を瓶詰めしたもの。塩分が多いので、腎臓が弱っているミューナに食べさせられない。かわいそうだけれど、彼の健康を考えると仕方ない。
つい先日のこと、ミューナが寝ているときにこっそりとその鮭を食べた。瓶の音がしたら感じるだろうから、キッチンでご飯に盛ってからこっそりとダイニングテーブルに移動。ところが妻がうっかりと「鮭」という言葉を口にした途端、なんとミューナはテーブルに上がってきた。
これは絶対に言葉がバレている。そう思って昨日のランチは「鮭」という言葉を封印した。ミューナはコタツのなかに潜って寝ている。もともと人間のご飯中にテーブルにやってきてねだることがない。せいぜいその「鮭」があるときくらい。
コタツの中で寝ているミューナに神経を集中して、できるだけ音を立てないよう、そして禁止ワードを口にしないように瓶詰めを出してきた。
ところがまだ蓋も開けていないのに、急ぎ足でやってきたミューナがテーブルに飛び乗った。ボクはあわてて瓶を隠して思った。これは言葉じゃない、と。
時計にしろ、この瓶詰めにしろ、音や匂いだけがミューナの情報収集じゃないような気がした。
そうなると考えられるのはテレパシーしかない。
もしかしたらミューナは、ボクたち夫婦の心の声まで聞こえているのかもしれない。最近の彼の様子を見ていると、どうもそうだとしか考えられない。
そう思うと、少しだけうれしくなった。ボクたち夫婦がどれほどミューナのことを愛しているかについて、かなり正確に伝わっているのでは?
とにかくうちの猫に内緒は通用しないということ。たとえ冗談でも、うっかりしたことはいえないよなぁwww
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