神様は人間っぽい方が楽しい
ボクがギリシャ神話を好きなのは、オリンポスの神々がどこか人間っぽいから。親子や兄弟で争い、嫉妬したり怒り狂ったりする。これは日本の神話にもいえることで、神様という存在は人間との境界線が曖昧な方が楽しいと思う。
そういう意味では、ボクは日本に古来から存在する八百万の神が肌に合う。ユダヤ教、キリスト教、そしてイスラム教のように、一神教の宗教にはどうも抵抗を感じてしまう。神というのは絶対的な存在よりも、どこか弱点があるほうが親しめる。
だからこの映画を最後まで楽しく観られたんだと思う。ただし今回の作品に限っては、物語の内容以上に二人の俳優さんを必死で追いかけていた。
2021年 映画#98
『タイタンの逆襲』(原題: Wrath of the Titans)という2012年のイギリス・アメリカ映画。この作品の前作にあたる『タイタンの戦い』が面白かったので、その勢いで続編を観た。映画の内容も気になったけれど、もうひとつ注目していたのは写真の女優さん。
人間の王であるアンドロメダ女王を演じたロザムンド・パイクを観たくて、この映画を観たようなもの。前作でも登場したアンドロメダだけれど、続編では彼女にキャストが代わっている。ボクとしてはラッキーだけれどねwww
前作では主人公のペルセウスに惚れたアンドロメダ女王。だけど彼にはイオという愛する女性がいた。だけど続編はすでにイオが亡くなり、ペルセウスとアンドロメダとの恋もこの映画の見どころ。ロザムンド・パイクのアンドロメダは強くて、美人で、とにかくめちゃくちゃかっこよかった。
そしてもう一人楽しみにしていたのが、この俳優さん。
なんとイギリスの名優であるビル・ナイが、ヘパイストスという名の神を演じていた。ゼウスに追放された神なんだけれど、ペルセウスの頼みを聞き入れて囚われたゼウスを助けるために力を貸す。こうした役をやらせたら、本当にうまい俳優さんだと思う。この二人を見られただけで、この作品は合格点が出せるなぁ。
ペルセウスが人類の滅亡を救うという展開は前回と同じ。ところが今回はゼウスが騙されて囚われてしまう。裏切ったのはゼウスの兄のハデスと息子のアレス。ここで父と息子、そして兄弟の確執が取り上げられている。
さらにペルセウスもイオとの間に息子をなしている。それゆえここでも父と息子の関係が登場する。さらにペルセウスが戦うのは腹違いの兄であるアレスということで、これまた兄弟の確執となる。
だけど麗しい兄弟愛もある。最初は裏切ったハデスは、心を入れ替えて弟のゼウスを助けようとする。そしてその兄弟が立ち向かう最強のラスボスが、二人の父であるという展開。最終的にそのラスボスを倒したのは孫にあたるペルセウスだけれどね。
神が人間の立ち位置に降りてくることで、どこかワクワクする物語になっている。その分神には威厳がないんだけれど、それがかえっていい。CGも迫力満点だったので、とても楽しめる作品だった、
ブログの更新はFacebookページとTwitterで告知しています。フォローしていただけるとうれしいです。
『高羽そら作品リスト』を作りました。出版済みの作品を一覧していただけます。こちらからどうぞ。