ワクチン後の世界で必要な認識
東京オリンピックが終わって秋を迎えるころ、新型コロナウイルスのワクチン接種に関する影響が見えてくるはず。まずはどの程度の人が接種できたか。それは集団免疫を獲得するに至る数字なのか。さらに感染者や重症者の推移、変異株への大まかなワクチン効果等が見えてくるだろうと思う。
その段階でパンデミックを脱したと判断されたならば、これまで実施されていた規制が緩和されていくかもしれない。コロナ前の状況に戻ることはできなくても、新型コロナがインフルエンザと同じ扱いになる可能性がある。
一方で秋になってもイマイチの状況なら、ちょっと面倒な規制が課せられることを認識しておくべきだと思う。その参考となるのが、いまのフランス。
新型コロナウイルスのワクチン接種を義務化しようとしたフランス。だけど国民のデモ等による大反対によって義務化は断念したよう。だけど今月の26日、フランス議会は新たな法案を可決している。
フランスには「健康パス」というのがあるそう。ワクチン接種、あるいは検査による陰性を証明するもの。新法案の成立以前から、美術館や映画館、プールを利用する人は「健康パス」がないと入場拒否される。コンサート等のイベントも「健康パス」の提示が求められていた。
新しい法案はさらに規制を強めるもので、8月からはレストランやバーの利用、長距離の鉄道や航空便の利用にも「健康パス」が必要となった。8月からフランスで外食しようと思えば、必ず「健康パス」を携帯しなければならない。これはかなり面倒だよね。
ワクチン接種をしている人はまだしも、ワクチンを拒否した人はPCR検査等で陰性の証明が必要となる。もしこの法案がかなり厳格に適用されたならば、またフランスでデモが起きるかもwww
ただ世界的な傾向としては、フランスの政策は異質ではない。日本も『ワクチンパスポート』の導入が進行中なので、秋以降の情勢によっては同じようなことが起きるかもしれない。ワクチンは任意。だけどワクチンを接種した人に対するインセンティブが提供されるのは、世界的な傾向になると認識しておくべき。
つまりワクチンを接種しない人は、日常生活が少し面倒になる可能性がある。以前のように外食したり、仕事関係で会食が必要な人、旅行に行きたい人、コンサートや映画館に気軽に行きたい人は、ワクチン接種をしないことが不利益だと感じることになるかもしれない。
ワクチン接種者に対するインセンティブは差別ではない。集団免疫の獲得に協力した報償のようなもの。だからワクチンを接種しない人は、こうしたことが起きる可能性を認識しておくべきだと思う。面倒だけれど、何かあるたびに陰性証明を用意する必要が出てくることを覚悟しておかないとね。
もちろんワクチン非接種者への差別はダメ。だから政府は規制をかけるなら、こられに関する境界線を明確にしておく必要が出てくるだろうな。
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