シリーズ最終作が最高作だった
シリーズ作品は尻つぼみになることが多い。これまでどれほどガッカリしてきたことか。だけど久しぶりに期待に沿ってくれたシリーズに出会った。
シリーズ化されて3本ある作品のうち、最初の1本しか観ていない映画があった。最終作が面白そうだったので、第1作、第2作と一気に観て、その勢いでシリーズ最終先である第3弾を観た。
ボクのシリーズ作品に対する不安を吹き飛ばすような内容で、シリーズ最終作がボクにとっては最高作だった!
2021年 映画#116
『エンド・オブ・ステイツ』(原題:Angel Has Fallen)という2019年のアメリカ映画。アメリカ大統領を警護するシークレットサービスが主人公の物語。第1作はホワイトハウスが攻撃され、第2作はロンドンの街が破壊された。そして第3弾の標的となったのは?
それはなんと主人公のマイク・バニング自身だった! 原題は大統領の守護エンゼルが陥落したという意味で、(Angel Has Fallen)というタイトルになっている。
過去2作と同じくマイクを演じるのはジェラルド・バトラー。ところが大統領を演じていたアーロン・エッカートは残念ながら前作で終わり。まぁ、大統領というのは任期があるからね。
今回の大統領は第1作で下院議長、第2作で副大統領を演じたモーガン・フリーマンだった。すごい出世だよね。でも彼の大統領は貫禄があってすごくよかった。そのアラン大統領の公約は軍事費の民間委託を減らすというもの。民間に委託して戦争するのを嫌っていた。
マイクの軍隊時代の上官でかつ友人のウェイドは民間の軍事組織を運営していた。それで大統領に近いマイクに依頼して仕事を回して欲しいと頼んでいた。でも大統領の方針は変わらない。
その矢先、プライベートに警護付きで釣りを楽しんでいた大統領が大量のドローンに攻撃された。圧倒的な火力で警備していた警察と警護陣を殺害。生き残ったのは大統領とマイクだけだった。マイクが殺されなかったのは、彼をテロの犯人にするため。
元上官にはめられたマイクは逮捕される。大統領は昏睡状態で無実を証言してくれない。ところが陰謀は着々と進行していた。副大統領は民間軍事組織を使ってロシアに戦争を仕掛けようとする。さて、マイクはこの危機をどのように脱して戦争を防ぎ、大統領を救うことができるのか?
まだ新しい映画なので、ネタバレはここまでにしておこう。過去2作はアクションに重点が置かれていて、CGをメインとした作品だった。それはそれで面白かったけれど、最終作はマイクを交えた人間ドラマに深く切り込むことで、物語としての質がより高くなっていると思う。
ストーリーとしてありがちな展開なんだけれど、このシリーズとしてはもっとも見応えのある内容だった。その理由となるのは、マイクの父親を演じたニック・ノルディのキャラ。この親父がいいんだよね
ボクにとってニック・ノルディといえば『48時間』という映画でエディ・マーフィーと共演した刑事役の印象が強い。そんな彼もすでに80歳になっているんだね。久しぶりに顔を見て驚いた。でもいい雰囲気で歳をとっている。アップした写真の二人を見ていると、本当の親子のように見える。
この変人親父の大活躍で、マイクは窮地を脱する。過去2作はアーロン・エッカートとのコンビだったけれど、最終先はこの親子が敵の野望を防ぎ、大統領を救い出す。一気に3作を通して観たけれど、最高に面白いシリーズ作品だった。
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