不思議体験に必要なこと
体外離脱や明晰夢を体験すると、ボクたちがどれほど自分に制限を課しているのか実感できる。疑いもなく空を飛んだり、壁を抜けたりできるのは、変性意識であれば可能だと知っているから。制限を外したときに自分がどうなるかをリアルに自覚できる。
それは潜在意識に追いやっている自分との出会いでもある。そこには恐怖に怯えた自分が潜んでいるか、あるいは子供のような無邪気な自分がいるかは、蓋を開けてみないとわからない。体外離脱や明晰夢を通じて、未知の自分を知ることはとても有益だと思う。
そのために『夢で会える 対外離脱入門』という本を書いた。具体的な方法はその本に書いているけれど、不思議体験に必要となることだけに少し触れておこうと思う。本を読んで実践するうえで参考になるかもしれないから。
それは『意識は目覚めたままで、身体だけを眠らせる』ということ。これができるようになれば、体外離脱も明晰夢も簡単に経験できる。
眠りというのは二相あるとボクは考えている。ひとつは『肉体』の眠り。そしてもうひとつは『意識』の眠り。
通常はこの二つを同時に経験することで、そのちがいを実感することはない。だけど根気よく練習を積むと、それらが別のものであることがわかする。いわゆる不思議体験のほどんとが、意識が目覚めていて、肉体が眠っているときに起きる。
寝ようと思って布団に入ると、順序として先に『意識』が眠ってしまう。だから『肉体』が入眠する瞬間を意識することができない。でもその逆に成功すると、目覚めた『意識』のままで、『肉体』が眠った瞬間を知覚することができる。
個人差があるので他人のことはわからないけれど、それがどのようなものかボクの経験を紹介しておこう。主に2つのパターンがある。
ひとつは、目を閉じているのに部屋が見えるというもの。部屋の照明を消して目を閉じると、窓に外からの明かりが差し込んでいない状態だと何も見えない。ところが『肉体』が眠りについた瞬間、ボクの場合はその部屋の様子が見える。この感覚は言葉にするのは難しいけれど、経験すればわかってもらえると思う。
もうひとつは、イメージしていないものが見えるというもの。イメージ力の強い人なら、想像したことを映像として視覚化できる場合がある。そうした能動的な意識の動きを封印して、徹底した受動状態で見えるものを受け入れる。最初は意味のない図形だったり、どこかの風景だったりする。
でも視覚が慣れてくると、美しい日の出が見えたり、知らない誰かが話しかけてきたりする。つまりほぼ夢の世界へ意識的に突入しているということ。そのまま明晰夢に移行できる状態。その気になれば立ち上がってその世界を散策することも可能になる。
さらに付属的な体験として、金縛りになることもある。『意識』が目覚めているのに『肉体』が眠っていることで、自分の身体を動かすことができない。全身がこわばって身動きできなくなる。これこそが体外離脱の前兆で、このまま肉体を抜け出すことが可能となる。
要するに不思議体験に欠かせないのは、『肉体』だけを眠らせること。これは根気がいるけれど、練習すれば誰にもできる。
お勧めは、本にも書いているように二度寝状態のとき。『意識』が睡眠を求めているあいだは、どれだけ頑張っても寝落ちしてしまう。だからまずは『意識』に必要な睡眠時間を与えてあげること。
ところが『肉体』は人間が思っている以上にお寝坊さん。毎朝起きたとき、身体が動くようになるのに時間がかかるはず。だから『肉体』は寝起きだとすぐに再び眠ってくれる。だから二度寝しつつ、身体をリラックスしてやると『肉体』は割と簡単に眠ってくれる。
そのリラックス方法はいろいろある。ボクの場合は中学生のころに習得した『自己催眠法』を活用している。腕が重くなったり、熱くなるという暗示をかけるもの。本当に腕が重くなるし、実際に体温が上がることも確認されている。ネットで調べてみれば、詳しく書かれたものが見つかると思う
まずは眠りには『意識』と『肉体』の二種類があることを自覚することから始めてみよう。そのちがいを感じられるようになると、いろいろ面白い体験ができるはず。
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