二重トリックにだまされた!
ボクが注目している新人ミュージシャンは、イギリスのリナ・サワヤマ。10月にリリースされるエルトン・ジョンのアルバムにコラボで参加したり、映画ではキアヌ・リーブスと共演している。イギリスの音楽賞で新人賞にノミネートされたけれど、残念ながら受賞を逃した。
そのとき新人賞を受賞したのがグリフ。リナと同じくアジア系の女性で、彼女の楽曲をチェックして新人賞の受賞に納得。すでにリリースされているEPを2つ聴いたけれど、歌唱力や作曲能力の高さからすれば、アメリカでもブレイクするだろうと思う。そんなグリフが新曲をリリースした。これまたポップで素敵な曲。
そのミュージックビデオが魅力的。自分の影と対話するような内容で、思わず見入ってしまった。タイトルは『One Night』という曲。
そして楽しみにしていたミュージックビデオもリリースされた。歌手のカミラ・カベロが初主演した『シンデレラ』がまもなくAmazon primeで公開される。おそらくその挿入歌となるビデオが公開され、映画のシーンが盛り込まれている。ミュージカルっぽい作品で、とても楽しそうな雰囲気。
『Million To One』というタイトルの曲。映画はおそらく明日から公開のはず。近いうちに観るとしよう。
さて今日紹介する映画は、久しぶりに想像を超える展開に驚かされた作品。悔しいけれど、二重トリックを見抜けずにだまされてしまった。
2021年 映画#129
『ピエロがお前を嘲笑う』(原題:Who Am I – Kein System ist sicher)という2014年のドイツ映画。なんとなく観たんだけれど、時間を忘れるほど面白くて興奮した。ドイツ映画すごいね! 調べてみるとハリウッドでのリメイクが決まっているそう。
主人公はベンヤミンという若い男性の天才ハッカー。ずっと学校時代からいじめを受けていて、引きこもりのオタクだった。中学校のときにマリという同級生の女子生徒が好きだったけれど、もちろん口さえきいてもらえない。
ある日ピザの宅配のアルバイトで大学生になったマリと出会う。彼女が大学の試験勉強に苦しんでいるのを知って、大学から試験問題をハッキングしようとして失敗。警察につかまって奉仕活動の罰を受ける。
そのとき知り合ったマックスというハッカーに才能を認められて、「クレイ」というハッカーグループを作る。それが写真の4人。大金を得ようというよりは、ロビンフッド的な集団で、権力に対抗して真実を暴こうとしている集団だった。ところがある事件に巻き込まれることになり、ベンヤミン以外の3人は殺されてしまう。
怖くなったベンヤミンは出頭することで、彼らを追っていた女性捜査官のハンネから尋問を受ける。映画はベンヤミンの告白によって進んでいくという展開。そして事件の真相が明らかになっていく。
とここまでにしておこう。この映画はハッキングという人をだますことがテーマになっていて、当然ながら観ているボクたちもだまされてしまう。だからネタバレをしたら面白くないので、興味のある人は是非とも本編をどうぞ。おそらく観て損はないと思う。
ボクが好感を持ったのは、ハッカーたちが汗を流してハッキングに成功しているところ。ハッキングといえばコンピュータの操作だけで可能なイメージがある。でも実際はパスワードを得るために関係者に接触したり、フィッシングをしかけたり、ゴミを漁ったりもする。そして場合によっては建物に侵入する。
これこそが本当のハッキングだと思う。とにかく観終わってスッキリする。だまされて悔しいけれどね。ハリウッド作品になったら、さらに魅力的な物語なりそうな気がするなぁ。
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