新シンデレラは自立した女性
古典的なおとぎ話は、現代でも子供たちに受け入れられている。ただし注意することがある。昔の物語は、当然ながらその時代の価値観が反映されている。それゆえいまの時代にそぐわないと、物語に込められた真のメッセージが子供たちに届かなくなってしまう。
そんなことを意識したのか、新しく映画化された定番のおとぎ話のストーリーが、現代の子供たちのためにブラッシュアップされていた。
2021年 映画#130
『シンデレラ』という2021年のアメリカミュージカル映画。今月の3日からAmazon Prime Video限定で世界同時配信された。待ちに待っていた作品だったので、ようやく観ることができて幸せな気分。
なぜ楽しみにしていたかといえば、シンデレラを演じているのがカミロ・カベロだったから。彼女のインスタをフォローしていて、かなり以前から撮影中なのを知っていて楽しみにしていた。カミロ・カベラって誰よ? という人のために簡単に紹介してしておこう。
キューバ出身の歌手で、2012年からフィフス・ハーモニーというグループで活動をしていた。2016年に脱退して、ソロとして活動。次々に新曲が大ヒットして、シングル曲もファーストアルバムも全米1位を獲得している。
まだ公開されて2日なのでネタバレはやめておく。といってもシンデレラのストーリーを知らない人はいないだろう。ところが最初に書いたように、この物語はボクたちが知っているシンデレラとはちょっとちがう。基本的なシチュエーションを用いながら、新しい物語として構成されている。
従来のイメージとしては、継母と義理の姉たちにいびられている女性。だけど王子の目にとまり、王妃となって幸せに暮らしましたという結論になる。だけどそんな物語がいまの女性には受け入れられないだろう。男性に幸せにしてもらわなければいけない、という発想がすでに古い
だからこの映画のシンデレラは夢を持っている。ドレスのデザイナーとして世界中に名を知られ、大勢の人のドレスを作ること。野心も熱意もあり、決していじめられて卑屈になっている女性じゃない。カミラ・カベロが起用されたのは、ラテン系の明るさが求められたからだと思う。
だから継母や義理の姉たちとの関係も少しちがう。でもガラスの靴や魔法等、定番のストーリーも含めてある。もちろん王子との恋愛も写真のように描かれている。結末が気になる人は、是非とも本編をどうぞ。映像がスタートしたら、字幕と言語を指定できるので、吹き替えで見るより生の声を聴く方がいいよ!
とにかく音楽好きの人にはたまらないミュージカル作品になっている。いきなりジャネット・ジャクソンのヒット曲で始まり、途中にはクイーンやエド・シーランの曲も使われている。もちろんオリジナル曲を中心として、カミラの素敵な歌声を聴くことができる。
さらにイディナ・メンゼルを始めとするミュージカル俳優やミュージシャンが大勢出演しているので、ポップス、ロック、ヒップホップ等、あらゆるジャンルの音楽を楽しむことができる。ピアース・ブロスナンの王様役も最高だった。
そして王子役のニコラス・ガリツィンがかっこよくて素敵。写真でもわかるように美男美女のカップルだった。ところが現実のほうがもっとすごい。カミラの恋人は歌手のショーン・メンデス。その写真がこれ。
映画よりも現実の恋人のほうが王子様みたいだよね〜〜! 最近はちょっとポッチャリしちゃったカミラだけれど、インスタを見ている限り、二人は相変わらず仲良くしているみたい。そのうち結婚の話題が飛び込むかも。とにかく最高に楽しい時間を過ごせるミュージカル映画だった。
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