特効薬という言葉に要注意
コロナ禍になってボクが避けていてる食べ物に刺身がある。基本的に外食しない生活なので、もし刺身を食べるとしてもスーパーで売っているものになる。一度だけ鯛の切り身を買ったけれど、それは鯛めしを作るため。
その流れでにぎり寿司も食べていない。とにかく生ものをできるだけ避けるようにしている。それは寄生虫のアニサキスを警戒しているから。
現状において、極力病院に行くことは避けたい。医療崩壊の危機は常に存在しているので、医療関係の人たちに迷惑をかけないため、そして自分自身が大変な思いをすることのないよう気を付けている。食べ物だけでなく家庭内での事故を避けるため、包丁の扱いや転倒防止まで注意を払っている。
ところがそんなアニサキスに関して、世界初の特効薬が見つかったかもしれない。なんとボクたちが子供のころからなじんでいる薬だった。
その薬とはタイトルからわかるように正露丸。ボクが子供のころは自宅に常備してあって、お腹が痛いと親に訴えると、「正露丸飲んどけ!」といわれたもの。そして実際にそれで腹痛が治った経験が何度もある。
アニサキスを殺す薬はないとされ、もし体内に侵入されたなら内視鏡を使って外科的な方法で摘出するしかないとのこと。ネット社会になってアニサキスの写真が拡散されたりしているので、まじで怖いと感じていた。加熱か冷凍すれば問題はないけれど、とにかく生ではヤバい。
そんなアニサキスについて2011年のドイツにおいて、正露丸によって症状が緩和したという2つの症例が報告された。そこでその報告を受けて、高知大学の研究チームが正露丸の効果について調べた。アニサキスの動きを抑制するのか、それとも殺してしまうのか。
詳しい研究内容はリンク先の記事を見てもらえばわかる。結論として正露丸の成分はアニサキスを殺していることがわかった。ということはもしかすると、正露丸は世界初のアニサキス特効薬となる可能性が出てきた。
もしかしたらボクも子供のころにアニサキスに寄生されたけれど、正露丸によって重症化しなかったかもしれない。
ただしどんな場合もそうだけれど、この段階で特効薬という言葉を盲信しないほうがいい。正露丸があれば、アニサキスは大丈夫だなんて思わないこと。
効果がないとは思わないけれど、現状においてはアニサキスの寄生が疑われるのなら、何をおいても医者に行くべき。コロナ禍がどうだといっている場合じゃない。あの寄生虫をなめてはいけないと思う。
そもそも特効薬という言葉は不安を吹き飛ばすパワーを持っている。これさえあれば大丈夫だと感じてしまう。最近の例でいえば、コロナの特効薬だといわれているイベルメクチン。さかんにネットで賞賛する声が出ている。
もちろんイベルメクチンに効果がないとはいい切れない。だけどまだ治験数が圧倒的に少ないし、コロナに効果があるといわれた論文の捏造が問題になっている。アメリカではイベルメクチンを服用したことによって、大勢の人が副作用で病院の世話になっている。
怖いのは日本でイベルメクチンを個人輸入している人。もし強い副作用が出ても、個人輸入だと法律の保護が受けられないらしい。外国を含めて多くの医師が懸念を表明しているのに、東京医師会がイベルメクチンを推奨しようとしているのはちょっと謎。どことなく不穏なものを感じる。
とにかくネットで流れてくる『特効薬』という言葉に過剰反応しないこと。じっくり冷静に考える習慣をつけないと、自分も家族も苦しむことになると思う。
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