真の勇気を知りたい人へ
気持ちが落ち込んだとき、ボクはある曲を聞いて自分を取り戻している。少し古い曲だけれど、デミ・ロヴァートの『Lionheart』という曲。
このタイトルは英語の慣用句で『勇敢な心』を意味する。だけど言葉の意味を知らなくても、ボクはこの曲を聞くだけで涙が出てしまう。なぜだかわからないけれどサビの部分になると激しく心が揺さぶられて涙が止まらない。それでストレス物質が放出されて気持ちが晴れやかになるんだと思う。
共感してもらえる人がいたらいいな。ということでこの曲のミュージックビデオをリンクしておこう。これが実に素晴らしい映像でLionheartをドラマ仕立てにしたもの。アジア系の女性がモデルとして成功しようと努力している。でもいつもオーディションで落ちてしまう。
もしかしたらシングルマザーなのかな? 子供と過ごすシーンもあるから。アルバイトをしながら諦めずにオーディションを受け続ける。ところがこの映像の前半にはあることが隠されている。それが後半になってわかる。
彼女には右腕がなかった。前半の映像は左側をわざと撮っているのでわからない。つまりハンディを背負ってオーディションを受けていた。そして最後にどうなったか? わずか4分ほどの映像だけど、ボクはいつ見ても感動でボロ泣きしてしまう。
『勇敢な心』の真の姿がそこにある。勇気とは戦って誰かを倒すことじゃない。真の勇気とは、自分の殻を打ち破って一歩を踏み出すこと。右腕がないとモデルになれない。そう思って諦めたら終わる。だけどLionheartを使うことで、自分の思い込みを打ち破ることができる。
とにかく素晴らしい曲なので、映像とともに体感してほしい。
そして同じく真の勇気について語った映画を観た。実話に基づいたコメディ作品なんだけれど、素晴らしい感動作品だった。ボクは映画を観てよく泣くけれど、ここ久しくないほど感動で号泣してしまった。
2021年 映画#143
『ファイティング・ファミリー』(原題: Fighting with My Family)という2019年のアメリカ映画。サラヤ・ジェイド・べヴィスという実在の女性プロレスラーを描いた伝記映画。といってもまだ29歳の若い女性なんだけれどね。
サラヤのリングネームはペイジ。イギリス出身の彼女はアメリカのWWEという最高ランクのプロ団体において、最年少のディーバズ王座を獲得した。現在は怪我で引退しているけれど、人気のプロレスラーとして活躍していた。
そんなサラヤが少女からプロレスを始め、プロとして成功するまでを描いたサクセスストーリー。映画なので事実とちがう部分はあるけれど、ほぼ実話から構成されているらしい。
新しい映画なのでネタバレはやめておく。とにかく観て損はない映画。プロレスに関心がないボクでも興奮したし、ラストでは感動で大泣きした。この映画もまさにLionheartを描いた作品。
サラヤの家族は両親、そして兄のザックもレスラーという一家。私設団体を作って、貧乏ながらもどうにかプロレス興行を続けていた。そのかたわら、犯罪組織に誘われそうな青年や子供たち、そして目の見えない人にまでレスリングを教えていた。それはレスリングを通じて生きる力を身につけてほしいから。
ある日WWEからトライアウトの誘いが来る。声をかけられたのはサラヤとザック。だけど合格したのはサラヤだけだった。兄妹の夢はWWEでスターレスラーになること。だけど兄はイギリスに残り、妹は渡米することになった。
つまりこの二人のLionheartの物語。サラヤはプロとして生きるため、自分の殻を打ち破ることに直面する。
一方夢が破れた兄のザックも、これまでの自分を乗り越えないと自暴自棄になって人生を棒に振ってしまう。
この二人の兄妹がLionheartによって人生を切り開いていく物語。とにかく感動するのでくわしく知りたい人は本編を。ただしハンカチがいるよ。
ちなみに個人的に嬉しかったのは、サラヤの母親を演じたレナ・ヘディが観られたこと。いつもとちがってファンキーな彼女に爆笑した。さらに俳優として大活躍しているドウェイン・ジョンソンも本人役で登場。だって彼はWWEの元スターレスラーだったからね。いやぁ、本当にいい映画だった。
ブログの更新はFacebookページとTwitterで告知しています。フォローしていただけるとうれしいです。
『高羽そら作品リスト』を作りました。出版済みの作品を一覧していただけます。こちらからどうぞ。