男は暑がり、女は寒がり
気温に関する体感がちがうことで、夫婦間でもめるという話はよく聞く。もっとも多いのは夏のエアコンの設定温度。夫は暑いといって低い設定にしたがるけれど、妻は寒いといって温度を上げる。
我が家はエアコンを使っていない。それでも気温の体感差は明らか。初秋のいまごろ、ボクは窓を開け放してちょうどいいと思っていても、妻は寒いと感じていることが多い。
どうやらこの体感の差は、動物が進化する過程て身につけてきたものらしい。
女性が寒さに敏感な理由とは? 進化の過程から見た「温度感覚の性差」
人間に限らず、鳥類を含めた動物たちも同じ。イスラエルのテルアビブ大学の研究チームの発表によると、温度感覚の性差はあらゆる動物に認められるとのこと。さらにその理由が、代謝やホルモンのちがいだけではないという新説を提唱している。なるほどなぁ、と感じる理由だった。リンク先の記事から抜粋してみよう。
『オスとメスは進化的に異なる温度環境を好む傾向にあり、それによって互いに適度な距離間を保ち、メスをめぐる争いを抑制して平和を維持している』
その記事ではコウモリや鳥類について検証されている。繁殖期になるとメスの奪い合いが起こり、オスの攻撃性が増すことでメスや子供たちに被害が及ぶ可能性が高くなる。それゆえ快適に感じる温度を分けることで、過ごす環境を少しずらそうとしているらしい。
それによってメスは落ち着いて子供を育てることができ、ヒナたちの安全も守られる。さらにメスが寒さに敏感であることによって、子供を温めようとする傾向が強くなる。寒さをあまり感じないオスにはできないことだね。
もちろん同じ鳥類でも、オスが育児に参加する種もある。だからいちがいに言えないことかもしれないけれど、恒温動物の傾向としては温度感覚の性差は普遍的なものだと考えていいとのこと。
つまり同じ恒温動物である人間にも当てはまる。男女間で快適な温度がちがうのは、遺伝子に組み込まれた必然的なものだということ。だったらどうしようもない。男が暑がりで、女が寒がりなのは避けられない。
まだ狩猟民族だったころ、男は狩りに出て、女は住居を守った。外で動き回る男にとっての大敵は暑さ。筋肉量が多くて代謝も高いので、どうしても熱を持ちやすい。だから男性は放熱するため汗かきが多くなる。
反対に女性は屋内で家事や子供の世話をすることが多い。だから身体を温かく保てるように寒さに敏感になったということらしい。そう思うとエアコンが普及した現代でも、男女の本能は完璧に機能しているんだね。
季節外れの暑さも、いよいよ今週で終わる。次の日曜の関西は一気に11月の気温になるとのこと。暑がりのボクでも、ついに衣替えをする時期が来たらしい。
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