校長がメタル好きで何が悪い!
その人物の行動や出来事の本質を見ず、どうでもいいことにケチをつけて攻撃する人がいる。ネットにおける炎上はそうしたものが多い。個人的な好き嫌いで攻撃の材料を見つけ出し、これみよがしに批判する。そしてその動きに乗る人もいる。
カナダでまさにそんな状況が起きた。ところがその地域の住人たちは、客観的な視点と冷静な判断力を持っていた。こんな痛快なことはない!
メタル好きの校長を辞めさせたい親500人が嘆願書に署名、これに対抗し校長を支持する嘆願書に2万人が署名する事態に
タイトルだけで内容がわかって完結してしまう記事だねwww
カナダのエデン公立高校の校長であるシャノンさんという女性は、ヘヴィメタルバンドの代名詞といっていいアイアン・メイデンの大ファンという素顔を持っている。自分の好きなことを公言している校長って素敵だよね。
ボクが通っていた高校の校長先生がどんな人だったかなんて記憶の片隅にもない。まぁ、それはボクがまともに高校に通っていなかったせいかもしれないけど。もしこんな校長だったら、ボクは直接話をしたいと思っただろう。
そのシャノンさんは個人的なInstagramで、アイアン・メイデンのマスコットであるゾンビの人形と「666」の数字を投稿した。ファンなら別に普通のこと。ところがこの写真を見た一部の保護者がとんでもないことをいいだした。シャノンさんが『悪魔の崇拝者』だというもの。
「全てのコミュニティーと学校は親切・公正・一体性によって支えられています。悪魔のシンボルを表示することは、明らかにこれらの価値観を否定することであり、学校を孤立化させ、嘲笑の対象にすることになります」という主張で、彼女の解任を求める500人以上の著名を集めた。
指摘を受けてシャノンさんはInstagramの投稿を削除した。リンク先の記事にその写真がアップされているけれど、楽しそうに感じるだけで保護者が主張するようなメッセージをまったく感じない。単なるロックファンの投稿にしか見えない。むしろカッコいい!
ところがその嘆願書を受けて、校長の解任に反対する著名が集まった。なんとその数は2万人を超えるという膨大な数。500人という解任の署名がぶっ飛んだ!
「アイアン・メイデンを好きだというInstagramの投稿だけで彼女の校長としての役割をジャッジする両親がいることは、ばかげています。エデンは公立高校であり、キリスト教の高校ではありません」
「校長は、エデンが多様な場所であるということを生徒たちに伝えるために多くの努力をしています。彼女は愛と親切以外のものを広めておらず、多分歴代の中で最も素晴らしい校長の1人です」
この言葉のとおりだと思う。人間にはそれぞれ好きなものがあって、他人に迷惑をかけないことなら、それぞれの嗜好を尊重するのが多様性の認知だろう。シャノンさんはこれまでそのことを自らの行動で示してきた。だからこれほどの賛同を得ることができたんだと思う。
まだまだ世の中捨てたものじゃないね。そんなことを感じさせてもらえた痛快な記事だった。
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