ようやく最新刊に追いついた
異世界を描いた作品として、とてつもなくスケールの大きな物語がある。最初に出版された作品が1991年で、最新刊は2020年に出版されている。独自の世界観に満ちた物語なので、読む順序が肝心だとファンサイトで注意が出ているほど。
もし適当に読み進んでしまうと、この物語の世界観から弾かれてしまう。だけど順序よく読み進めると、架空の世界がリアルな感覚を伴って語りかけてくる。そうなるとこの物語から抜けられなくなる。ボクもそのひとり。それは『十二国記』というシリーズ作品。
ずっと過去の作品から読み進めてきたけれど、ようやく最新刊の物語に追いついた。ところが全部で4巻もあるので、まだゴールは遠いwww
2021年 読書#116
「十二国記 白銀の墟 玄の月」第一巻 小野不由美 著という小説。この物語の世界観や登場人物の関係を説明するには、それだけで1週間くらいのブログを費やす必要がある。ということでボクの読書メモとして書いておくつもり。
この作品は1991年に出版されたシリーズ第1作である『魔性の子』と2001年に出版された『黄昏の岸 曉の天』の続編にあたる。といっても読んでいない人にはさっぱりだよねwww
『魔性の子』はこのシリーズで唯一、ボクたちが暮らす日本の世界が物語の舞台となった作品。少年時代に神隠しにあったという男性が主人公。高校生になった彼をいじめる人間が次々と死んでいく。最終的には200人以上が犠牲になったという恐ろしい物語。
その少年の正体は、この世界に飛ばされてしまった泰麒という戴国の麒麟だった。麒麟はその国の王を選び、政治を補佐する役割を持っている。ところが戴国で謀反が起きた。阿選という将軍が王の驍宗を騙して殺そうとした。
同時に少年だった泰麒も襲われ、麒麟の角を折られてしまう。それで蓬莱と呼ばれる日本がある世界に飛ばされた。その泰麒を取り戻す物語が『黄昏の岸 曉の天』という作品になる。そのラストで泰麒と彼を助けた女将軍の李斎が戴国に戻って、どこかで生きているはずの王の驍宗を探そうとする。
その続編がこの作品。様々な出会いと助けがあり、二人は必死になって王の行方を探す。だけど民の不幸を目の当たりにした泰麒は耐えきれず、国民を救うため李斎と分かれて王宮に向かう。そして殺されるのを覚悟で戻ってきたことを告げた。
ところが王宮は完全に機能を失っていた。泰麒はとりあえず王宮に入ることができて、国民を救うために裏切り者の阿選に接触しようとする。一方、王を探す李斎は手がかりを集めて、少しずつ王の足取りを追いかける。さらに物語の途中で挟まれる挿話によって、王が生きていることは読者に感じさせるようになっている。
というところまでが第一巻。まだ残りが3冊もあると思うだけで、うれしくて仕方ない。だけど四巻目を読み終わるときは寂しいだろうなぁ。もちろんこのシリーズはまだまだ続くだろうけれどね。
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