短期の里親制度があるんだ!
ボクは子供がいないので、子供を育てることの苦労や喜びを実感したことはない。だけどその気になれば、養子縁組という制度がある。アメリカ等に比べて日本の養子縁組は一般的じゃないけれど、実子がいなくても親としての経験をすることは可能。
ただ一人の人間の人生を預かるのは重い。どれだけ愛情があっても、人間なので相性は無視できない。養子との関係がうまくいくとは限らない。だから自分が本当に里親に適しているかどうか不安なまま、養子縁組をする人がほとんどだと思う。
でも期間を限定することで、里親としてやっていけるか確認できれば踏み切る人はあるだろう。実はそんな制度が存在している。ボクは知らなかった。
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一般的に知られている里親制度は、養子縁組里親というもの。ところが養育里親という制度がある。リンク先の記事から抜粋してみよう。
『「養育里親」には法的な親子関係はありません。実の親に代わって一定期間、子どもを家庭で預かって育てる制度で、数日間の場合もあれば、子どもが18歳になるまで長期間ということもあります』
わかりやすくいえば、親戚の子供を一時的に預かるような制度。里親に出される子供には様々な事情がある。虐待やネグレクトという悲惨なものから、貧困ゆえに養育できないという場合もあるだろう。そうした事情に対応できるのがこの養育里親という制度とのこと。
例えば頼れる親戚がないシングルマザーが病気になったとしよう。入院する必要があっても、幼い子供がいたら一人で家に置いておけない。養育里親は、こんなケースでも対応できる。母親が退院するまで、という期間限定で子供を預かることが可能。
例えとして不適切だけれど、この養育里親は『お試し』という感覚に近いような気がする。子供を育てたことがないのに、子供と暮らすことができるのだろうか? そんな不安を解消するため、養育里親に登録することは意味があるように思う。
もちろん養育里親は実子がいてもいいらしい。リンク先の記事でも、里親の実子と預けられた子供が兄弟のようにして暮らしている。最初は遠慮があったけれど、やがて里子は「お母さん」と呼ぶようになったとのこと。
ただし里親は誰でもいいというわけにはいかないだろう。記事を見ていると、子供に適した住環境と研修を受ければ里親になれると書かれている。問題は子供に適した住環境という部分。
中学生の女子を、同年代の男子の実子がいるところで預かるのは難しいだろう。兄妹じゃないんだから。一緒に暮らすということは、食事だけでなくお風呂やトイレも共有するということ。そう考えると簡単にはいかないように感じるなぁ。
もちろん里親の選定にあたっては、そのあたりの環境面は十分に考慮されるんだろうと思う。でも人間関係というのは化学反応のようなもので、一緒に暮らしてみないとわからないことが多い。問題ないように思えても、その化学反応が暴力や性的虐待に変化する可能性は否定できない。人間だからね。
まぁそんなこと、ボクのような素人が心配することはないんだろう。とにかく一人でも多くの子供が、こうした制度によって笑顔になれたらいいと思う。
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