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高羽そらさんインタビュー

創造性の源は注意散漫らしい

小説のストーリーに行き詰まったとき、解決策を思いつく場所がいくつかある。もっとも多いのがお風呂。それからトイレ。そして音楽を聴きながら外を歩いているとき。

 

ボクなりに考えた理由としては、リラックスできること。必死になってパソコンの画面を見つめて考えても、かえって煮詰まってしまう。集中すればするほど、求めている答えが遠のいていくように感じる。

 

この感覚はボクだけの特異なものではなく、人間にとって普遍的な心理構造らしい。

 

何物にも縛られない「自由な動き」が創造性を高めると判明!

 

散歩が創造性を高めることは以前から言われてきた。リンク先の記事にあるように、ギリシャの哲人たちは散歩することで新しい発想をつかまえてきたそう。Appleの創業者であるスティーブ・ジョブズも解決すべき問題を抱えると、散歩をすることで答えを見つけたのは有名。

 

これは筋肉を使うことによる刺激が、人間の創造性を高めるのだと考えられてきた。おそらくそれは事実だろう。だけどドイツのヴュルツブルク大学の研究者たちは、散歩の別の側面に注目した。

 

それは『自由』であるということ。

 

散歩というのは気まぐれで歩くことが多いので、通勤や通学のように決まった道を歩くわけじゃない。その日の気分によって、歩く場所がちがってくる。この『自由』にこそ創造の源があるのでは、という仮説を立てた。

 

そこで研究チームは、「自由に歩く場合」と「長方形のコースを繰り返し歩く場合」そして「自由に座っている場合」と「視線を画面に固定して座っている場合」を比較したそう。

 

歩くだけでなく、座っている場合の『自由』についても検証した。結果は『自由』の勝利だった。歩いていても、そして座っていても、『自由』であることが創造性を高めることに貢献したそう。

 

これはなかなか面白い結果だと思う。過去の研究によると、何か一つの仕事に集中しているときに別の仕事を追加すると、一気に仕事のパフォーマンスが落ちるという結果が出ている。これはよくわかる。集中できないからね。

 

ところがその二重タスクの作業中は、脳の創造性が高まっていることがわかっているらしい。つまり集中が阻害されて、注意散漫になった状態のほうが創造性のアップにつながるということ。

 

これは実感としてわかる。お風呂でアイデアが浮かぶのは、入浴の後に風呂掃除をしているとき。掃除自体はルーティンが決まっているので、ある意味自由性が存在しない。だけど何年も続けていることなので、勝手に身体が動く。さほど集中していないということ。

 

掃除をしながら行き詰まっていることに意識が向かうことで、ちょうど二重タスクのような状態になっているんだろう。散歩中に音楽を聴きながら歩くときも、音楽だけに集中しているわけじゃない。道路なので常に危険が伴う。だから意識は音楽と道路状況を行ったり来たりしている。

 

注意散漫といえば聞こえが悪いけれど、何かに縛られることなく同時にいくつものことを考えている状態だと思う。この注意散漫こそが、創造性の源なのかもしれないなぁ。何かに集中することによって、人間は別の可能性を排除してしまうのだろう。

 

要するに使い方だということ。小説を書いているときは、ゾーンに入るほど集中するべき。だけどストーリーの行き詰まりを見出すときは、その集中力は邪魔になるだけ。散歩するなり、室内で自由に身体を動かすことで注意散漫状態になるほうがいいんだと思う。

 

これが逆になると悲惨。小説を書くときに注意散漫ではまったく先に進まないし、布団に入ってストーリーを集中して考えても不眠になる。心のパターンを知ってうまく使ってあげることで、創造性が具現化していくんだろうね。

 

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高羽そら|たかはそら(作家、小説家)プロフィール

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高羽そら(たかはそら)
今後の目標:毎年1つの物語を完成させたいと思います。
生年月日:昭和37年5月10日
血液型:A型
出身地:京都市

【経歴】
1962年京都市生まれ。数年前に生活の拠点を神戸に移してから、体外離脱を経験するようになる。『夢で会える 体外離脱入門』(ハート出版)を2012年1月に出版。『ゼロの物語Ⅰ〜出会い〜』、『ゼロの物語Ⅱ〜7本の剣の守り手〜』、『ゼロの物語Ⅲ〜次元上昇〜』の3部作を、2013年7月〜12月にかけて、オフィスニグンニイバよりAmazonのKindleにて出版。現在も新たな物語を執筆中。

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