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高羽そらさんインタビュー

今のロシアを彷彿とさせる映画

ある意味、タイムリーな映画を観たかもしれない。第二次世界大戦の映画なのに、いまのロシアの立ち位置を彷彿とさせる作品だった。

 

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2022年 映画#48

『シークレット・ウォー ナチス極秘計画』(原題:Enemy Lines)という2020年のイギリス映画。結論から言えば、映画としてはイマイチの作品だった。監督の演出のせいか、それとも俳優さんの演技力が原因なのかわからない。

 

とにかく物語の現状から感じるはずの緊迫感が見えてこない。戦闘シーンもどこか冷めた印象しか持てず、物語に入り込めなかった。ストーリー展開も読めてしまうので、正直言ってちょっと退屈な作品だった。

 

映画の舞台はナチスが占領しているポーランド。ある深い山にある研究所で、極秘の実験が行われていた。アメリカ軍の依頼を受けてイギリスの特殊部隊が作戦に参加することになった。目的はその研究を進めている科学者を助け出すこと。

 

科学者の妻子は人質に取られていて、ナチスに研究を強要されている。映画の後半でわかるけれど、研究しているのは原子爆弾。アメリカ政府としてはナチスに核兵器を持たせるわけにはいかない。だからイギリス軍の協力を得て科学者を保護して、アメリカに亡命させたいというもの。

 

まぁ、アメリカの本音は明らか。世界に先駆けて核兵器の実用化を目指しているということ。それで戦争を終わらせる、つまり日本に原爆を落とすことになる。同じようなことがあったのを聞いたことがあるので、その事実を参考にした映画だと思う。

 

ということでイギリスの特殊部隊とアメリカの少佐がポーランドに潜入。ナチスと撃ち合いになり科学者の妻を殺されてしまうけれど、どうにか本人と娘を連れ出すことができた。ところが無線機の故障によって動きが取れず、レジスタンスに頼るしかない。

 

いちおう悪役はナチスドイツ。ところが後半になって様相が変わってくる。実はアメリカと同じ目的でポーランドに潜入している部隊があった。それはソ連の特殊部隊で、ドイツ兵に化けて研究所にやってきた。だけどすでに科学者はイギリス兵が連れて行ったあと。

 

そこでソ連の特殊部隊はイギリス兵たちを追いかける。ここから悪役が交代して、ソ連の兵士たちになる。同じ連合軍でありながら、アメリカ兵もイギリス兵もソ連兵を嫌っている。ソ連兵はナチスとイギリス兵を戦わせて、漁夫の利を得ようとしている。それも非道な方法で。

 

今のような時勢のせいか、ソ連、つまりロシア軍の闇が感じられる作品だった。だけどこの映画に関して言えば、最も深い闇を抱えているのはアメリカ政府かもしれない。イギリスの特殊部隊は全滅して、行動を共にしたアメリカの少佐だけが助かった。そして科学者はアメリカで原爆を完成させた。

 

映画のラストシーンで、その原爆の映像が映る。どう見ても日本に落とされたもの。なんとなく日本人としては複雑な気持ちになる作品だった。

 

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高羽そら|たかはそら(作家、小説家)プロフィール

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高羽そら(たかはそら)
今後の目標:毎年1つの物語を完成させたいと思います。
生年月日:昭和37年5月10日
血液型:A型
出身地:京都市

【経歴】
1962年京都市生まれ。数年前に生活の拠点を神戸に移してから、体外離脱を経験するようになる。『夢で会える 体外離脱入門』(ハート出版)を2012年1月に出版。『ゼロの物語Ⅰ〜出会い〜』、『ゼロの物語Ⅱ〜7本の剣の守り手〜』、『ゼロの物語Ⅲ〜次元上昇〜』の3部作を、2013年7月〜12月にかけて、オフィスニグンニイバよりAmazonのKindleにて出版。現在も新たな物語を執筆中。

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