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高羽そらさんインタビュー

ボクが理想とする母親像

ボクをこの世に産んでくれた母親が存命だとしたら今年で80歳になる。残念ながらボクが7歳のときに生き別れとなってしまったので、母がどのような女性で、どのような人生を送り、そしていまどうしているのかわからない。

 

だから断片的に残された記憶から想像するしかないんだけれど、こんな母親なら素敵だなぁと感じる映画を観た。なんとなく人間的に不器用っぽくて、いつも迷いをいっぱい抱えている。だけど必死になって子供のことを考えていて、その気持ちをストレートに表現できない。そんな姿に感動した作品だった。

 

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2022年 映画#58

『20センチュリー・ウーマン』(原題:20th Century Women)という2016年のアメリカ映画。その母親を演じているのは、ボクの大好きなアネット・ベニング。『バグジー』という映画で観て以来、彼女の美しさに魅了されてきた。その映画で共演したウォーレン・ビューティーと結婚しちゃったけれど。

 

そんなアネット・ベニングがやや年老いた母親を演じた作品。1924年生まれのドロシーは、40歳で息子のジェイミーを産んだ。だから主人公のジェイミーはボクと同世代なので、彼の気持ちがよくわかる。映画の舞台は1979年で、ジェイミーは15歳だった。つまり思春期を迎えている。

 

早くに離婚して息子を一人で育てきたドロシー。だけど自分は古い人間だという思い込みが強く、ジェイミー世代のことが理解できない。やはり男親が必要だと思い男性を探すけれど、息子にふさわしい男性が見つからない。

 

そこでドロシーはあることを決意する。家に下宿させている20代の写真家であるアビー。そしてジェイミーの幼なじみで親友である2歳年上のジュリーに息子を支えてほしいと頼む。ところがこの二人がなかなかの曲者で笑うwww

 

アビーは母親が妊娠中に飲んだ薬の影響で、子宮頸がんの恐怖に怯えていた。ジュリーはかなり変わった女性で、すぐ誰とでも肉体関係を持つのに、ほぼ毎日ジェイミーの寝室にやってきて一緒に眠る。ジェイミーは彼女が好きでそれ以上の関係になりたいけれど、彼女は親友でいたいからと徹底的に拒絶する。

 

このジェリーを演じたエル・ファニングは完璧なハマり役。姉のダコタに負けない実力派女優なので、怪しい雰囲気が最高だった。もちろんアビーを演じたグレタ・ガーウィクという女優さんの演技も秀逸だった。

 

もちろんアネット・ベニングの素晴らしさに関しては言うまでもない。息子を理解するためにライブハウスに通ったり、依頼した二人の女性に行き過ぎを感じると、必死になって抵抗しようとしたりする。その4人にウィリアムというドロシーを愛する男性が絡んできてややこしいことになる。とにかくこの5人の演技を見ているだけ楽しい作品。

 

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これがその5人の写真。この物語は監督のマイク・ミルズの体験を元にして作られているそう。ドロシーは彼の母をイメージしている。写真家のアビーは彼の姉がモデルで、ジュリーのモデルとなる親友もいたらしい。つまり監督が少年から青年になる過程を描いた作品だということ。

 

この映画が素敵なのは、主人公であるジェイミーだけでなく、他の4人についても彼らの過去、そしてこの映画のあとの未来まで語っていること。それだけにこの1979年という時空が生き生きとした輝きを放つ。特に事件があるわけじゃないけれど、心に残る素晴らしい作品だった。

 

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高羽そら|たかはそら(作家、小説家)プロフィール

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高羽そら(たかはそら)
今後の目標:毎年1つの物語を完成させたいと思います。
生年月日:昭和37年5月10日
血液型:A型
出身地:京都市

【経歴】
1962年京都市生まれ。数年前に生活の拠点を神戸に移してから、体外離脱を経験するようになる。『夢で会える 体外離脱入門』(ハート出版)を2012年1月に出版。『ゼロの物語Ⅰ〜出会い〜』、『ゼロの物語Ⅱ〜7本の剣の守り手〜』、『ゼロの物語Ⅲ〜次元上昇〜』の3部作を、2013年7月〜12月にかけて、オフィスニグンニイバよりAmazonのKindleにて出版。現在も新たな物語を執筆中。

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