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高羽そらさんインタビュー

「寂しい」と言える勇気

いよいよ今年も半分が経過。明後日の30日は一年の半分が終わったことで、罪や穢れを落とす『夏越の祓』という行事がある。茅の輪をくぐることで厄を落とし、今年後半に向けて新年のような新たな気持ちを持つためのもの。

 

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2日ほど早いけれど、今朝は妻と一緒に阪急六甲駅南に鎮座する六甲八幡神社にお参りした。外出するたびに参拝している神社だけれど、半年の節目ということでとても新鮮な気持ちになれた。ということで今年の残り半分も気合を入れていこう!

 

さて、少し前にイギリスの元首相であるマーガレット・サッチャーの映画を観た。ボクが久しぶりに観て感じたのは『老い』への対応。

 

さらに同じイギリスのドラマである『SHERLOCK』にハマっている。この二つのテーマが重なったような映画を観た。

 

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2022年 映画#91

『Mr.ホームズ 名探偵最後の事件』(原題: Mr. Holmes)という2015年のイギリス・アメリカ合作映画。シャーロック・ホームズが登場するけれど、時代は第二次世界大戦が終わった1947年。すでにホームズは探偵を引退して、田舎でひっそりと暮らしていた。

 

ホームズを演じているのは写真のイアン・マッケラン。ボクにとっては『ロード・オブ・ザ・リング』のガンダルフのイメージが固定しているけれど、イギリスを代表する名優。さすがの見事な演技で画面に釘付けになった。

 

この映画のホームズは孤独。ジョン・ワトソン、ハドソン夫人という物語のレギュラーは他界。さらにこの物語の少し前に兄のマイクロフトも亡くなっている。変わり者で元々から孤独だったホームズ。だけどワトソンという存在によって彼は孤独を意識することなく生きてこられた。

 

さらにこのホームズはサッチャー元首相のように認知症を患っている。彼が探偵を止めるきっかけとなった事件があった。その事件をワトソンが小説化して、映画化された作品を観た。ところが事実とはちがう。だから真実を思い出して書き残そうとした。

 

ホームズが暮らすのは田舎の村。ミツバチを養育して暮らしている。住人は家政婦のマンロー夫人と息子のロジャーという少年。このマンロー夫人を、ボクの大好きなローラ・リニーが演じている。彼女とイアンの共演は最高だった。

 

ロジャーという少年は利発で、ホームズにすればワトソンのような親近感を抱いたのだろう。ロジャーが執筆途中の原稿を読んで、正確に理解してくれることに驚く。続きを書きたいけれど、記憶を取り戻せない。やがて老人の世話に疲れたマンロー夫人は、家政婦を辞めて別の場所で働くことをホームズに伝える。

 

という展開で物語が進み、やがてホームズは彼の最後の事件を思い出す。ある女性が子供を流産したことで孤独に沈んでいた。どうやら変な心霊関係にハマっている可能性がある。それで夫がホームズに依頼した。そして彼はその真実を解明する。

 

最終的に女性の気持ちを理解したホームズ。そして彼女の孤独は、ワトソンを失った彼の孤独と同じだった。だからホームズが勇気を出して声をかければ、二人で暮らすことで孤独を癒すことができたかもしれない。だけどホームズはその勇気を持てなかった。その結果、女性は自殺してしまった。

 

ようやく記憶を戻したとき、ロジャーを巻き込んだ事故が起きる。もしかしたら愛する少年が死んでしまうかもしれない。そう思ったホームズは、本当の気持ちを発する勇気を持つ。

 

マンロー夫人に向かって、「どこにも行かないで、いままでと同じように近くにいてほしい」と言った。切ないけれど、とても感動的なシーンだった。そしてホームズは残り少ない人生を、無事に意識を取り戻したロジャーたちと過ごすというエンディング。

 

孤独と老いをテーマにした作品で、地味だけれどとても見応えがあった。イアン・マッケランの顔が、ときどきベネディクト・カンバーバッチと重なる。全盛時代の彼と年老いた彼が、ボクの心を揺さぶってくる。どうやらボクは、マジでシャーロック・ホームズに取り憑かれたらしいwww

 

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高羽そら|たかはそら(作家、小説家)プロフィール

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高羽そら(たかはそら)
今後の目標:毎年1つの物語を完成させたいと思います。
生年月日:昭和37年5月10日
血液型:A型
出身地:京都市

【経歴】
1962年京都市生まれ。数年前に生活の拠点を神戸に移してから、体外離脱を経験するようになる。『夢で会える 体外離脱入門』(ハート出版)を2012年1月に出版。『ゼロの物語Ⅰ〜出会い〜』、『ゼロの物語Ⅱ〜7本の剣の守り手〜』、『ゼロの物語Ⅲ〜次元上昇〜』の3部作を、2013年7月〜12月にかけて、オフィスニグンニイバよりAmazonのKindleにて出版。現在も新たな物語を執筆中。

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