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高羽そらさんインタビュー

恐怖を具現化する薬物兵器

体外離脱や明晰夢を体験すると、少し異質な経験をすることがある。それは恐怖体験。ボクの場合は黒い塊のような幽霊だった。

 

でもこの幽霊の正体がわかれば、二度と現れなくなる。体外離脱や明晰夢で過ごす世界は、自分の意識世界。そこには顕在意識だけでなく、潜在意識も混在している。だから自分の心の奥深くに隠しておいた恐怖が、具体的な形となって現れてくることがある。

 

これはまさにセラピーや精神分析のような体験で、恐怖対象の正体が分かることによって昇華されてしまう。自分の意識が作り出したものだと知ったとたん、それはあっという間に消えてしまう。体外離脱や明晰夢を体験する最大の利点は、潜在意識の恐怖に直面できることかもしれない。

 

これと同じようなことをテーマにした作品を観た。

 

S02-022

 

2022年 映画#99

『SHERLOCK(シャーロック)』シーズン2・エピソード2『バスカヴィルの犬(ハウンド)』という2012年の作品。すっかりハマっているドラマのシーズン2の2作目の物語。今回も大事件がなくてイライラしているホームズの場面から始まった。なかなか笑えるオープニングだった。

 

ところがダートムーアの出身であるヘンリーという男性が相談に訪れた。そこにはイギリス軍が関与するバスカヴィル研究所というところがあって、その周辺では魔犬伝説が取り沙汰されていた。遺伝子操作をすることで怪物を作っているという噂。

 

ヘンリーは子供のころ、その魔犬に父親が殺されたと主張した。実際にその魔犬を見たという。そして20年が経過してその場所に戻ると、やはり魔犬の足跡が残されていたと語った。ということでホームズとワトスンは魔犬伝説の真実に迫るという内容。

 

いつも通りの展開でホームズの分析は絶好調。ところがそんなホームズが、現場で魔犬を目撃してしまう。その恐怖に打ちのめされて、すっかり落ち込んでしまった。でもそれで終わらないのがホームズ。なぜなら魔犬を見た理由を追求したから。

 

相棒のワトスンを研究所内での実験に使うことで、ようやく真相に近づく。結論から言えば、過去に製造されて中止されていた毒物兵器が、実はひそかに研究されていたというのが答え。その薬物は人間の恐怖心に作用して、幻覚を見せることで追い込んでしまう。ホームズが魔犬を見たのは、薬物を吸入したことによるものだった。

 

ヘンリーの父は20年前にその秘密を知って殺された。ヘンリーが目撃した犯人は人間だったけれど、恐怖に耐えられない彼の心が魔犬という存在を生み出した。そして結果として、その幻想が魔犬伝説として拡散されたというものだった。

 

ということで事件は解決。だけどラストシーンで、ホームズの最大の敵であるモリアーティが釈放されていた。つまりシーズン2最後の3作目は、再び二人の対決ということになるのだろう。いまからその対決を想像してワクワクしている。

 

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高羽そら|たかはそら(作家、小説家)プロフィール

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高羽そら(たかはそら)
今後の目標:毎年1つの物語を完成させたいと思います。
生年月日:昭和37年5月10日
血液型:A型
出身地:京都市

【経歴】
1962年京都市生まれ。数年前に生活の拠点を神戸に移してから、体外離脱を経験するようになる。『夢で会える 体外離脱入門』(ハート出版)を2012年1月に出版。『ゼロの物語Ⅰ〜出会い〜』、『ゼロの物語Ⅱ〜7本の剣の守り手〜』、『ゼロの物語Ⅲ〜次元上昇〜』の3部作を、2013年7月〜12月にかけて、オフィスニグンニイバよりAmazonのKindleにて出版。現在も新たな物語を執筆中。

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