大切なものを守った二人に感動
ハッピーエンドの恋愛映画を観ると、心がほのぼのして幸せな気持ちになれる。どころがそんな幸せだけでなく、最高に高揚した気分を提供してくれる素晴らしい映画を観た。そう感じたのは、主人公の二人がブレることなく、大切なものを守り通したからだと思う。
2022年 映画#106
『ロング・ショット 僕と彼女のありえない恋』(原題:Long Shot)という2019年のアメリカ映画。主演は写真の二人で、シャーリーズ・セロンとセス・ローゲンが共演じている。
シャーリーズ・セロン演じるシャーロットはアメリカの国務長官。大統領が次の選挙に出馬しないことになり、彼女を次の大統領として現職大統領が全面的に推薦することになった。シャーロットは早速チームを結成して、大統領選挙の準備に入る。必要としたのは効果的な演説原稿を書いてくれるライターだった。
セス・ローゲン演じるフレッドはジャーナリスト。優秀なライターだけれど、社会の悪を見逃せなくて権力に忖度できない性格。所属している会社が大金持ちに買収されたことで、思うような記事を書けないと憤って退職する。
そんなとき、あるパーティーでフレッドはシャーロットに出会う。彼女はフレッドが12歳のときのベビーシッターで、初恋の女性でもあった。シャーロットもフレッドに気がつき、破天荒なスタイルをしている彼に目を付ける。彼の記事を確認すると文章が素晴らしい。それで演説原稿のライターとして雇うことにした。
ということで二人の出会いが完成して、やがて恋へと発展していく。フレッドが美女のシャーロットに惚れるのはわかる。元々は初恋の女性なんだから。でも実はシャーロットも彼を憎からず思っていて、彼の純粋な心に触れていくうちに恋に落ちていく。このアンバランスな二人の恋愛がドラマを生む。
シャーロットの念願は環境問題の条約を締結すること。その実績を得て、大統領選挙に出馬するつもりだった。高校生のころから自然を愛するシャーロットの心を知っているフレッドは全面的に協力する。二人は恋人となってからも、理想に向けて突き進んだ。
だけど邪魔が入る。フレッドの会社を買収した大金持ちはシャーロットに惚れていた。さらに彼女の環境条約が成立すれば商売が成り立たない。嫉妬と金儲けの邪魔に怒った男は、フレッドの恥ずかしい姿をハッキングすることでシャーロットを脅し、現職の大統領にも圧力をかける。
条約の一部削除を大統領に命令された。それを受けないと次の選挙で推薦しないと明言された。その事実を知ったフレッドは、身をひくことを覚悟する。彼女にはどうしても大統領になって欲しかったから。そして迎えたシャーロットの出馬宣言の日、
なんとシャーロットは大統領たちの脅しを暴露して、かつ自分の恋人がフレッドであることを公言する。怒った金持ちはフレッドの恥ずかしい動画をネットに流す。それでも二人は本当に大切なものを守り切った。その姿を世論は見逃すことはなかったという結末。
最終的にシャーロットは大統領となり、フレッドは夫としてホワイトハウス入りするというラスト。権力におもねることのない二人の姿が清々しく、最高の気持ちにさせてもらえる素敵な映画だった。この作品を観て、ますますシャーリーズ・セロンのファンになってしまったなぁ。
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