心霊スポットに興味本位はダメ
ボクが子供のころ、お盆といえばテレビで『四谷怪談』が放送されていた。いまでもそのときの体験がトラウマとなっていて、ボクにとって最恐の幽霊はお岩さん。『リング』の貞子も怖いけれど、貞子のようにお岩さんの名前を呼び捨てにできないほどビビっているwww
でも最近は心霊番組も減った。心霊写真や心霊ビデオはデジタル処理ができるので信用できないし、幽霊体験も似たようなものばかりでテレビでは尺が持たないのだろう。だから納涼を意図する若い人たちは、この時期になる友人たちと心霊スポットを探検することがある。
ネットで探せば、そうした場所はすぐに見つかる。だったら肝試しをしようということで、気軽に出向くのだろう。だけど興味本位で心霊スポットに行くのはやめたほうがいい。心霊スポットの多くは単なる廃墟や気持ち悪い場所というだけ。だけど、なかにはマジでやばいところがある。
特に幽霊を信じていない人ほど、気をつけたほうがいい。その場所に対するリスペクトもなく、いるかもしれない霊に対する思いやりの気持ちもない。そんな人が我が物顔でその場所を荒らすと、とんでもないことになる可能性がある。
逆の立場で考えたらわかるはず。自分のテリトリーに土足で侵入されたら誰だって怒る。心霊現象から身を守るには、相手の縄張りに入り込まないこと。例えばボクの自宅に幽霊が迷い込んだとしても、徹底的に抗議して追い出す。なぜならボクのテリトリーだから。それと同じことで、相手のテリトリーには絶対に近づかない。それはバカがやること。
そんなバカを主人公にした映画を観た。
2022年 映画#122
『1408号室』(原題:1408)という2007年のアメリカ映画。スティーブン・キング原作のホラーで、主役のマイクをジョン・キューザックが演じている。
マイクはホラー作家。幽霊が出るという場所やホテルをのルポを書いて出版している。だけど彼は幽霊なんて信じていない。むしろ完全否定していて、この世には悪魔もいなければ、神もいないと確信している。
彼がそうなったのは、娘を病気で亡くしたから。そんな彼に匿名の手紙が届く。ニューヨークのドルフィン・ホテルの1408号室は絶対に入ってはいけないという警告だった。かえって興味を持ったマイクは、ホテルの徹底した拒否を退けて、その部屋での宿泊に成功する。だけど彼を待っていたのは、とんでもない心霊現象だったという内容。
ほとんどがホテルの部屋の場面で、ジョン・キューザックの一人芝居のような作品。それだけに彼の演技力が十分に生かされている。事前情報として、この部屋では自殺も含めて56人が死んでいると告げられる。結果としてマイクは生還するけれど、ただひたすら恐ろしい映像の連続だった。
だけどR指定はされていないので、エグいシーンはない。1408号室に巣食っている存在の正体はわからない。ただ宗教的な要素を考えれば、『エクソシスト』等に登場する悪魔と同質の存在だと思う。なぜなら娘のことを引きずっているマイクの心理を見抜き、その弱点を徹底的に攻撃してくるから。
写真はそんなシーンのひとつ。死んだ娘を出現させることで、マイクが自殺するように仕向けてくる。ただ怖がらせるだけの作品なので、いまの時期に観るにはちょうどいいかもしれない。心霊スポットに行くより、こんな映画を観て納涼体験するほうがいいと思うよ。
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