「木を見て森を見ず」は真理
ことわざや慣用句というのは、物事の本質をついていることが多い。それゆえ世代を超えて継承されてきたのだろう。
「木を見て森を見ず」という言葉がある。小さいことに心を奪われて、全体を見通さないことのたとえ。まさにその言葉どおりの現実が起きている。
温室効果ガス排出量は実は“プラストロー”の4.6倍…!? 専門家が明かす「紙ストロー問題」の“リアルな実情”
ここのところネットで話題になっていたストロー問題。マクドナルドがプラスチックのストローを紙ストローに変えたことで、その賛否がネットで展開されている。紙ストローがビニール袋に入っているのを見て、プラスチックストローが紙の袋に入っているのを思い出した。逆さまになっているだけwww
とにかく温室効果ガスの影響を軽減するため、プラスチック製品が排除されている。レジ袋の有料化もその一環だけれど、この政策は完全に失敗だと誰もが思っているだろう。いまはその不満がレジ袋からストローへと移行している。
ボクはほぼ3年近くは外食をしていないので、マクドナルドの現状を知らない。だけどいま行ったとしたら、紙のストローに戸惑いそう。別に以前のままでええやんかと思うけれど、環境問題にうるさい人はそうもいかないらしい。
ところがリンク先の記事によると、温室効果ガス排出量を見れば、紙ストローはプラスチックストローの4.6倍になるという結果が出ているらしい。専門家の研究によるもので、実際に記事を読んでみて納得できた。
プラスチックということだけに着目すれば、紙ストローは環境にやさしいように思う。だけどそれは木を見ているだけで、森を見ていない。紙ストローを作るためにはパルプを使用したり、燃料も必要となる。そして使い捨てだとして、それを捨てるための温室効果ガスも考慮しなければいけない。
詳しくはリンク先の記事に譲るけれど、全体像を見た場合、プラスチックストローのほうが環境に優しいという結果になっている。さらにリサイクルまで含めると、さらにプラスチックストローの価値が上がる。こうなるとレジ袋の有料化のように、本末転倒でしかないように思えてくる。
でも企業にすれば、目立つところで環境に貢献しているのをアピールしたいのだろう。だから悪者であるプラスチックストローを排除するのが、広告効果としても適切だと判断したんだと思う。プラスチックは嫌われているからなぁwww
とにかく何かを判断する場合、「木を見て森を見ず」が有意義な真理だということを忘れないほうがいい。これはネットやテレビにおける報道でも言えること。マスコミは誰かの発言や事実の一部分を切り取って、それらがすべてのように強調する。
ところがそうした事実の全体を見てみると、報道内容の印象が180度変わることが多い。全体の文脈を無視して発言の一部だけを取り上げると、受け手の印象を操作することができる。だからボクたちは常に「森」を確認する気持ちが大切。昔の人の言葉は含蓄があるよね。
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