『鎌倉殿』の最終回予習はバッチリ
今年の１月からずっと楽しんできた『鎌倉殿の13人』が明日でついに最終回を迎えてしまう。本当に素晴らしいドラマだったので、ボクを含めて「鎌倉殿ロス」になる人が大勢出てくるだろうと思う。
特に先週は感動の涙で全身が震えた。後鳥羽上皇が北条義時追討を大義名分として、鎌倉幕府に牙を向けた。いわゆる承久の乱の狼煙が上がったわけで、鎌倉幕府の御家人に対して尼将軍である北条政子が檄を飛ばしたのは有名な出来事。
でもそこは三谷ワールド。歴史どおりにはいかない。いわゆる日本史で知られている文章をさらりと政子に言わせたあと、彼女自身の言葉としての本音を吐かせている。その演出に政子役の小池栄子さんが完璧に応え、涙なしで見られない見事な演説だった。
そんな源平時代のドラマに合わせて、様々な本を読んできた。そして今も読んでいる。そんななか、鎌倉幕府の公式記録である『吾妻鏡』が、ようやくドラマの場面よりに先に進むことができた。
2022年 読書＃119
『現代語訳 吾妻鏡８ 承久の乱』五味文彦・本郷和人 編という書籍。これまで『吾妻鏡』の現代語訳を読んできたが、どうしてもドラマの方が先行していた。いつも後追いとなっていたので、ドラマの場面を思い出しながら読み進めていた。
だけど今回、ギリギリというかピッタリの感覚でドラマより先に進むことができた。なんと最終回を迎えて、初めてドラマの予習をすることができた。今回の第８弾では、建保２年（1214）〜承久３年（1221』の『吾妻鏡』が収録されている。
おそらくこれまでの『吾妻鏡』で最も激しい動きがあった時期だと思う。前半はすでにドラマで放映された３代将軍である源実朝の暗殺。そして後半が明日の最終回で放送される承久の乱となる。だから今回は最初から最後までアクション映画を見ているような迫力を感じながら読んだ。
実朝の暗殺では、義時も狙われていた。ドラマでは義時が殺し損ねた源仲章が太刀持ちを無理やり横取りした。そして義時に間違われて殺されている。『吾妻鏡』では気分の悪くなった義時が、仲章に代わってもらったと記されていた。まぁ、どちらにしても闇を感じる場面。
さて最終回のクライマックスとなる承久の乱。『吾妻鏡』ではかなり詳細に描かれていて、読み応えのある内容だった。この戦乱で大活躍したのが義時の嫡男である北条泰時。そして彼を助けたのが義時の弟である北条時房であり、軍事力の要となったのが山本耕史さんが演じる三浦義村だった。
歴史的事実なので、明日のドラマのネタバレにはならないだろうwww ここに三浦義村がいるというのは、この戦の趨勢を決める重要な要素。なぜなら承久の乱において後鳥羽上皇をを助けているのが義村の弟だから。義村は弟と戦う決意で鎌倉から出陣している。
それでも当初は苦戦して泰時も負けを覚悟した。だけど宇治川の合戦で官軍を破ると、一気に京都を制圧した。もちろんそこに義村の姿もあった。さて、明日の最終回では三浦義村はどのような立ち位置で行動するのか。このあたりを楽しみながら、義時の最期を見届けようと思う。
出演者の座談会によると、三谷幸喜さんから最終回の脚本を渡された義時役の小栗旬さん、そして政子役の小池栄子さんは、想像しなかった展開に驚いたそう。どのような三谷マジックが仕掛けられているのか楽しみで仕方ない。いよいよ最終回だ！
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