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高羽そらさんインタビュー

ロボット妻の夫への愛に感動

神戸市図書館のシステム変更に伴う読書駅伝も予定どおり終わり、通常のパターンでインプットを続けている。先日はスマートフォンを使っての貸出も経験。図書館カードを出さなくていいので快適だった。できることならアプリを作ってくれたらもっと便利なんだけれどな。

 

以前の読書体勢に戻ったことで、追いかけていた作品を読了した。

 

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2023年 読書#15

『続・銀河帝国興亡史2 ファウンデーションの混沌』グレッグ・ベア著という小説。著名なSF作家のアイザック・アシモフの代表作である『ファウンデーション』シリーズ。アシモフ著の作品7作、さらに関連作が3作あって、それらはすべて読了。

 

残すところはアシモフの遺族に了解をとって執筆されたスピンオフ作の3作を残すだけ。その3作は3人の作家が競作して、1冊ずつ執筆している。アシモフの残した作品の矛盾点や補足的な内容で、この物語の世界観を深く理解できる内容になっている。

 

その1作目の『ファウンデーションの危機』グレゴリイ・ベンフォード著の作品はすでに読了してブログにて紹介した。これはそのシリーズの第二作目。この長いシリーズについてブログで説明するのは困難なので、ボクの読書メモとして書いておく。

 

1作目は心理歴史学を創設したハリ・セルダンと妻のドース・ヴェナビリの共同作業によって、心理歴史学の基礎が築かれる様子が描かれていた。心理歴史学はトランター帝国の滅亡を予測し、人類は3万年にもわたって苦難な時代を過ごすことがわかった。

 

そこで天才数学者セルダンは、その危機を千年に短縮するための仕組みを創設した。それがファウンデーション計画。第一ファウンデーションは、帝国に代わって銀河を統率するための組織。でもそれだけでは完成しない。

 

セルダンは第二ファウンデーションを密かに創設した。それは超能力集団によって、人間の意識をコントロールしようというもの。間違った方向へ進んだ時、軌道修正するためにセルダンが計画した。今回の第二作は、その第二ファウンデーションが完成されていく様子が描かれている。

 

アシモフの作品では詳しく書かれていないので、このシリーズのファンとしては最高に面白い内容だった。その詳細は省くけれど、この物語で感動したのは妻のドースの深い愛。実は彼女はロボットで、2万年も存在しているダニールというロボットがセルダンの護衛として派遣していた。

 

ファウンデーションの計画を陰で支えていたのがロボットのダニール。その計画にはセルダンが必要なので、護衛としてドースがついた。やがて二人は愛し合うようになり、セルダンはロボットと知っていながら結婚する。だけどアシモフの作品では、心理歴史学の完成を待つことなくドースは死んでしまう。

 

ロボット3原則というものがある。これはアシモフが提唱したもので、映画の『ブレードランナー』でも使われている。ロボットは人間を殺すことができない。でもドースは、セルダンを暗殺しようとした人間を殺してしまう。それによってロボットとしての機能が停止してしまった。

 

この第2弾は、ドースが死んで30年以上が経過した時期の物語。セルダンは年老いて、間も無く寿命を迎えようとしている。そのうえ反逆罪で裁判にかけられていて、心理歴史学の完成が危ぶまれていた。そこにトランター帝国の権力争い、ロボットたちの争い、そして超能力者同士の戦いも影響してくる。

 

そこで登場するのがドース。彼女はダニールによって別の女性ロボットに作り替えられていた。そしてセルダンを守るために活躍する。だけどセルダンはそのロボットがドースだと気づく。やはり二人は強い絆で結ばれていたのだろう。

 

年老いたセルダンと、元妻の若い女性ロボット。この二人の関係がこの物語をキラキラと輝かせていたように思う。3作目はまた別の著者になるけれど、セルダンの臨終を見守るドースが登場する予感。さて、いよいよ次の作品でこのシリーズのラストとなる。長い旅も終わりが近づいた。

 

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高羽そら|たかはそら(作家、小説家)プロフィール

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高羽そら(たかはそら)
今後の目標:毎年1つの物語を完成させたいと思います。
生年月日:昭和37年5月10日
血液型:A型
出身地:京都市

【経歴】
1962年京都市生まれ。数年前に生活の拠点を神戸に移してから、体外離脱を経験するようになる。『夢で会える 体外離脱入門』(ハート出版)を2012年1月に出版。『ゼロの物語Ⅰ〜出会い〜』、『ゼロの物語Ⅱ〜7本の剣の守り手〜』、『ゼロの物語Ⅲ〜次元上昇〜』の3部作を、2013年7月〜12月にかけて、オフィスニグンニイバよりAmazonのKindleにて出版。現在も新たな物語を執筆中。

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