家康がなかなか出てこない
今年の大河ドラマの『どうする家康』はいいドラマだと思う。演出方法に関して大河ドラマらしくないという声も出ている。でもボクは全然気にならないし、むしろ新しい雰囲気で楽しめている。そしてユーモアがある分、シリアスなシーンがすごく活きてくると思う。
ただ戦国オタクのボクだけれど、実は徳川家康についてはあまり詳しくない。ボクのイチオシは織田信長なので、信長との関わり以前の徳川家、つまり松平家については知らないところがある。ちなみに岡田准一さんの信長はカッコいいよね!
そういうことなので三河の歴史について未知の部分が多い。そこでせっかくの勉強の機会なので、ドラマを楽しむためにある作品を読み通すことにした。その第1弾を読了した。
2023年 読書#25
『徳川家康 [1] 出生乱離の巻』山岡荘八 著という小説、やはり家康といえば山岡宗八さん。実はこの作品を読んだことがない。吉川英治さんの戦国ものは全て読破しているのにね。そこでこの作品を読んでドラマの理解を深めることにした。
ただし、長い。めちゃめちゃ長い。この文庫で第26巻まである。つまりまだ25冊も残っているということ。これは楽しみで仕方ない。
さてこの1作目は主人公の家康がなかなか出てこない。物語のメインは家康の父親である松平広忠と、母親の於大の方との関係が中心。だけどこの第1巻を読んで、ドラマの時代に至るまでの三河の事情を詳しく知ることができた。
この当時の松平家は今川の支配下にあった。ところがとなりの水野家は微妙な状況。織田家の影響も強く、どっちつかずの状態だった。そこで両者は婚姻で安全策をとることにした。それが広忠と於大の方との結婚。於大の方は水野家の娘だったから。
そして家康が生まれる。ところが於大の方の父親が他界すると、後を継いだ水野信元が織田方についた。となると松平家は於大の方を離縁するしかない。そうしないと今川への忠誠を疑われることになるから。
この第1巻は家康の両親が出会い、恋に落ち、そして嫡男を授かる。だけど時代の流れに翻弄されて於大の方は実家に出戻り。そして久松長家との再婚を決めるというところまで。だから家康はまだ赤ちゃんだったり、2歳くらいの幼児という段階。ほぼセリフがなかったwww
ただ先にドラマを見ているので、どうしても俳優さんの顔と重なってしまう。於大の方は若いころの松嶋菜々子さんだし、幼児の竹千代をあやしている鳥居忠吉は歯の抜けたイッセー尾形さんになる。そして於大の方の兄の水野信元は寺島進さんを思い浮かべて読んでいた。
さて、これから長い旅が始まる。おそらくドラマが終了してもまだゴールしていないかも。そんな小説の長旅が大好きなので、とてもワクワクしている。
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