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高羽そらさんインタビュー

映画好きは必読の感動小説

不思議なもので、知っていたけれど縁のなかったことにここ数ヶ月で関わっている。コロナ禍でzoomがリモートワークに使われるようになった。ボクには縁がないと思って外野から眺めていたけれど、月刊誌anemoneさんの4月号にインタビュー記事を掲載していただいた。その時の取材がzoomだったので、初めて経験させてもらうことができた。

 

ちなみにanemome4月号は今月の9日から発売中。これまで公開していなかったことを話しているので、読んでいただけたら嬉しいです。全国の書店で販売中で、Amazonならこちらからどうぞ。

 

そしてその流れからこれまた外野で眺めていたClubhouseというアプリを使うことになった。これも興味を持ちつつ眺めていただけなので、まさか自分が使うことになるとは思わなかった。この内容については、また事前に告知させていただきます。とにかく何かが動き出すタイミングというのは、いきなり来るということ。まぁ、だから人生は面白いんだけれどね。

 

さて、映画好きの人には絶対に読んでほしい小説に出会った。小説なのにあるシーンの映像がリアルに見えて、感動の涙がマジで止まらなかった。声をあげて泣きそうになったほど。いやぁ、これは本当にすごい小説だと思う。

 

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2023年 読書#29

『スタッフロール』深緑野分 著という小説。直木賞の候補作になったことでチョイスした作品。日本の小説だけれど、物語の舞台のメインはハリウッド。だから日本人は一部しか登場しない。この作品はハリウッドで映画化してほしい。本気でそう願った素晴らしい物語だった。

 

まだ比較的新しい作品なので、ネタバレはやめておこう。これから読む人のために感動を残しておきたいから。全体が2部構成になっていて、二人の女性が主人公になっている。

 

一人は1940年代に生まれたマチルダという女性。幼い頃に父の戦友だったロニーが犬の影絵を見せてくれた。ロニーはハリウッドの脚本家だったので、映画の世界に関わっていた。この犬の影絵に恐ろしい怪物の姿を感じたマチルダは、泣きながらもそのことが忘れられない。いつかその犬を自分の手で具現化したい。

 

その想いがマチルダを映画の特殊造形の世界へと導く。わかりやすく言えば、アナログ的なキャラを作る仕事。恐ろしい怪物だと『エイリアン』を想像してもらえばわかる。可愛いところでは『E.T』かな。マチルダの夢は、自分の作ったキャラが成功して映画のスタッフロールに名前が出ること。

 

スタッフロールとは、映画のエンドロールで流れる関係者の名前のこと。映画に関わる人にとって、そこに実名が出ることほど名誉なことはない。ところがマチルダは一度も名前が出ることなく引退してしまった。

 

と言っても実績がなかったワケじゃない。彼女が引退する直前に、『X』という名の犬のキャラを作った。もちろん彼女のイメージにあったのは、子供の頃の体験。だけど時代はCGの世界へと移行する頃。CGの実力を見せつけられたマチルダは絶望して、『X』を残したまま業界を去ってしまった。

 

でもその『X』が大ヒット。でも彼女の名前はスタッフロールに出ることなく、マチルダが働いていた工房の名前でクレジットされただけに終わった。

 

そしてもう一人は現代で活躍するCGアニメーターのヴィヴ。アカデミー賞を受賞する直前までになった実力者でもある。だけど自信を無くして、少しメンタルを病んでいた。そんな彼女にある仕事が舞い込む。それは『X』のキャラが登場する映画のリメイク版だった。

 

特殊造形で作られた『X』のコアなファンは大反対。なぜならCGでリメイクすると新しい監督が発表したから。ファンのバッシングというプレッシャーを感じながらも、ヴィヴは理想とする『X』を作ろうとした。なぜなら彼女もアナログ版『X』の大ファンだったから。

 

この二人の女性が、現代に関わってくる物語。もちろんマチルダは年老いている。少しだけネタバレすると、自信を無くしたヴィヴはマチルダに会いに行くというシーンがある。そしてそのことがきっかけとなって事件が起き、ラストの感動へと繋がっていく。言いたいけれどやめておこう。思い出しても泣けてくる。

 

この小説が素晴らしいのは、特殊造形の仕事とCGの仕事が完璧に語られていること。映画がどのようにして出来上がってくか、実在する作品を通じて語られていく。だから映画ファンにとっては、昔と今の映画の舞台裏を詳細に知ることができる。とにかく最高の小説なので、映画ファンの人には絶対に読んで欲しい。そしてラストの感動を味わってもらえたらと思う。

 

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高羽そら|たかはそら(作家、小説家)プロフィール

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高羽そら(たかはそら)
今後の目標:毎年1つの物語を完成させたいと思います。
生年月日:昭和37年5月10日
血液型:A型
出身地:京都市

【経歴】
1962年京都市生まれ。数年前に生活の拠点を神戸に移してから、体外離脱を経験するようになる。『夢で会える 体外離脱入門』(ハート出版)を2012年1月に出版。『ゼロの物語Ⅰ〜出会い〜』、『ゼロの物語Ⅱ〜7本の剣の守り手〜』、『ゼロの物語Ⅲ〜次元上昇〜』の3部作を、2013年7月〜12月にかけて、オフィスニグンニイバよりAmazonのKindleにて出版。現在も新たな物語を執筆中。

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