報道の自由VS国家権力
今日の午前中の買い物はチグハグな出来事が重なってヘトヘトになった。朝イチに図書館に行って予約していた本を受け取ろうとした。ところが2冊予約されている本の1冊が見つからない。どうやら図書館職員のミスで、ボクの予約した本が行方不明になったらしい。
かなり待たされたけれど、探すのに時間がかかるとのこと。それで仕方なく買い物を終えた1時間後に来ると言って図書館を出た。そして最初のスーパーに入ると、レジに長蛇の列ができている。毎週金曜日は卵が安くなる。値上がりの噂がある卵が安いので、大勢の人が買いに来たらしい。
結局そのスーパーでもレジを終えるのにかなり待たされた。そして2軒目のスーパーに行くと、今度はいつも置いてある商品が棚にない。店員さんに尋ねると倉庫を調べてくるとのこと。ここでも長い時間待たされて、返ってきた答えは「欠品です」とのこと。
それでも他の買い物がかなりあったので、両手の荷物は肩が抜けそうに重い。それでなくても腰を痛めているのに、腰をかばいつつ肩の痛めに耐えて図書館へ再度訪問。本は見つかったようで無事に借りられたけれど、遠回りで帰ることになってもうクタクタ。家に着いたらグッタリしてしまった。
でも来月の2日は節分で、翌日の3日は立春。新しい1年の始まりを前にして、今日のドタバタで厄落としができたと思っている。次の買い物に行く明後日の2月2日は雨の節分になりそう。これまた禊の雨だと思ってしっかり清めてもらおう。これで完璧に立春を迎えられだろう。
さて、主人公に感情移入すると苦しくてたまらない映画を観た。映画のテーマは報道の自由VS国家権力という図式になる。
2025年 映画#17
『ザ・クリミナル 合衆国の陰謀』(原題: Nothing But the Truth)という2008年のアメリカ映画。実際に起きた出来事を、完全に内容を変えることで映画化した作品。だからフィクションだけれど、本質的には実際の出来事をなぞっているらしい。
主人公のレイチェルは作家の夫と小学生の息子と暮らす新聞記者。彼女は他社に知られていないスクープを手にしていた。アメリカ大統領の暗殺未遂事件が起きた。アメリカ政府はベネズエラ政府の陰謀としてアメリカ軍による報復攻撃に踏み切った。
ところがエリカというCIAの工作員がベネズエラ政府の関与がないことを突き止めてCIA幹部に報告した。ところがアメリカ政府はエリカの報告を無視してベネズエラへの攻撃をやめない。この事実を知ったレイチェルはエリカがCIAのスパイであることを明かし、アメリカ政府が彼女の報告を無視したことを記事にした。
最終的にその記事は話題となり、レイチェルはピューリッツアー賞の候補になる。ところがアメリカ政府は黙っていない。FBIが動いてレイチェルを逮捕した。目的はエリカがCIAのスパイであることをレイチェルに教え、ベネズエラに関する報告を政府が握り潰したことを密告したのは誰かを追求するため。その密告者はアメリカ政府を陥れた反逆罪となるから。
でもレイチェルは情報源を隠し通す。州の法律では情報源を保護することが認められている。ところがアメリカ憲法においては情報源を隠すことが許されない。もし黙秘を続ければ法廷侮辱罪として懲役刑になってしまう。
それでもレイチェルは情報源を隠し続けた。1年以上も拘置所にいたことで、夫は女性を作り、子供の親権まで奪われてしまう。そのうえCIAのスパイだったエリカは右翼主義者に殺される。それでもレイチェルは情報源を守り通した。
結論として映画の結末は悲しい。5年の懲役を2年に減刑されることで、レイチェルはFBIの司法取引に応じる。息子に一眼だけ会うという条件をつけることで。国家権力には勝てなかったという辛い結末だった。
ちなみにレイチェルが守り通した情報源とは? なんとそれはCIA工作員だったエリカの小学生の娘だったというオチ。レイチェルの息子と同じクラスの少女で、PTA役員をしていたレイチェルはある出来事でエリカの素性を知ってしまった。そりゃ話せないだろうけれど、結果として自分の人生がボロボロになってしまった。国家権力との喧嘩に勝ち目はないよなぁ。
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