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高羽そらさんインタビュー

平安時代は物に命があった

昨日の天気予報では雨まじりの予報だった神戸。でもほぼ曇り空でたまに薄陽が射すような天気。おかげで洗濯物も乾いて快適に過ごせた。夕方から日付の変わる頃にかけて雨が降るらしいけれど、花散らしの雨にならなければいいな。もう少し桜を楽しみたいからね。

 

次の日曜日はいよいよ大阪・関西万博がスタートする。開催が決まった当時は、2025年になったら行こうかと思っていた。我が家の自宅バルコニーから遠景だけれども万博会場の夢洲が見えるほどの距離だから。

 

でも今はまったくいく気にならない。陰謀論に耳を貸す気はないので、万博開催に反対しているわけじゃない。日本だけでなく海外からも大勢の人が訪れるだろうから、とにかく無事に終わればいいなと願っている。関西の経済にもいい影響があるだろうしね。

 

ただボクとしては面倒なことが苦手、その日の気分でぷらっと行けるのならいいけれど、今回の万博はどうもそういうわけにはいかない。チケットの運用が複雑で思い立った日に入場できるかどうか調べるのが面倒。さらにキャッシュレスと言いつつ、会場でしか使えない電子マネーという制限的な仕組みもウザい。

 

1970年の大阪万博は記憶にある。とんでもない行列を経験した後に『月の石』を見たのが懐かしい。人だらけで大変だったけれど、それさえいい思い出になっている。混雑を防ごうという意図はわかるけれど、敷居の高いイベントは参加する気になれないなぁ。

 

さて、追いかけているシリーズ小説を読んだ。今回も平安時代のファンタジー小説を楽しむことができた。

 

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2025年 読書#37

『陰陽師  夜光杯ノ巻』夢枕獏 著という小説。安倍晴明と源博雅の活躍で不思議な出来事を解明していく『陰陽師』シリーズ。今回も短編集として構成されていて、感動したり怖くなったりの楽しい体験ができた。

 

『月琴姫』

『花占の女』

『龍神祭』

『月突法師』

『無呪』

『蚓喰法師』

『食客下郎』

『魔鬼物小僧』

『浄蔵恋始末』

 

という以上の9編で構成されている。今回目立ったのは『物』にも命があるということ。おそらく平安時代ではそうした見方が普通だったんだと思う。だからこそ『物』を大切にするという精神がデフォルトになっているのだろう。

 

印象に残ったのは源博雅が関わった物語。今上天皇が所蔵している貴重な琵琶を博雅が借りた。あまりに美しい音色なので、思わず名前をつけて語りかけた。ところが博雅がその琵琶を天皇に返しても、誰も音を出せなくなった。琵琶は名前をつけてくれた博雅にしか反応しないという物語。

 

さらに博雅が鬼からもらったニ葉という笛がある。史実でも博雅は笛の名手だった。その博雅の笛がある時消えてしまった。借用したのは神泉苑の龍神だったけれど、やはりその笛がならない。博雅でないとその笛は鳴ってくれないという内容だった。やっぱり『物』には命があるのだろう。

 

悲しかったのは小坊主の幽霊の物語。大人の僧侶たちがこっそりと酒を飲むことがあった。小坊主に見つかると厄介なので、真面目な小坊主に観音経を読ませることにした。すぐに読み終えて様子を見にきては困るので、住職は経の終わりが再び振り出しに戻るように繋げて細工をした。つまりエンドレスのお経だった。

 

ところが僧の不始末で火事が起き、その小坊主は巻き込まれて亡くなってしまう。それ以来、そのお堂でお経を読む少年の霊が出るようになった。事情を知った安倍晴明は小坊主が手にしているお経の最後を切ってあげた。するとお経を読み終えることができた小坊主は、笑顔で成仏していったという物語。切なかったなぁ。

 

さて、まだまだ続くこのシリーズ。また近いうちに続きを読もう。

 

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高羽そら|たかはそら(作家、小説家)プロフィール

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高羽そら(たかはそら)
今後の目標:毎年1つの物語を完成させたいと思います。
生年月日:昭和37年5月10日
血液型:A型
出身地:京都市

【経歴】
1962年京都市生まれ。数年前に生活の拠点を神戸に移してから、体外離脱を経験するようになる。『夢で会える 体外離脱入門』(ハート出版)を2012年1月に出版。『ゼロの物語Ⅰ〜出会い〜』、『ゼロの物語Ⅱ〜7本の剣の守り手〜』、『ゼロの物語Ⅲ〜次元上昇〜』の3部作を、2013年7月〜12月にかけて、オフィスニグンニイバよりAmazonのKindleにて出版。現在も新たな物語を執筆中。

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