スピード違反を防ぐシステム
自動車を運転する人の全てが道路交通法を遵守すれば、理論上は絶対に交通事故が起きない。つまりいまだに交通事故が無くならないのは、法律を守らない人が一定数いるから。
事故の原因として最悪なのが飲酒運転。高齢による認知力の低下も問題になっている。不注意による事故も、究極的に言えば安全運転義務違反に該当する。なかでも悲惨な死亡事故を起こすのがスピード違反。
自動車を運転する際、絶対に法定速度以内で走るという人は希少な存在だと思う。ボクもハンドルを握れば、制限速度を超えることが多い。注意しているのは法定速度から10キロを超えないこと。これはある警察官から聞いたけれど、法定速度から10キロ以内ならスピード違反の対象から排除されることが多いから。
ほとんどの人が法定速度を多少超えても、道路の流れに沿って安全に運転していると思う。でもたまに見かけるのが、とんでもないスピードで駆け抜けていく自動車。自分の運転技術を過信し、事故なんて起こさないと思い込んでいるヤバいやつ。悲惨な死亡事故はこういう連中が関わっていることが多い。
それは海外でも同じで、ヨーロッパやアメリカではスピード違反を強制的に排除するシステムが導入されているそう。
【スピード違反が事実上不可能に!?】”あるテクノロジー”の導入がEUと米国で進む
リンク先の記事によると、そのシステムはインテリジェント・スピード・アシスト(以下、ISA)と呼ばれている。GPSや地図データ、そして道路標識をカメラで認識することで、その道路における制限速度を把握するシステム。
もしドライバーがその速度を超えて走ろうとすると、すぐに警告が発せられる。さらにアクセルペダルに抵抗を与えたり、エンジン出力を抑制して強制的にスピードが落ちるようになるそう。
EUでは2022年から新形式モデルの車両にはこのISA導入が義務付けられている。さらに昨年には全ての新車にこの義務が拡大されているとのこと。アメリカでも一部の州では、スピード違反を犯したドライバーの車にISAを強制的に導入する法律が定められている。
ただEUの法律によると、必要に応じてISAのシステムを解除できる機能の搭載が必須。つまり普通に運転したい人はISAのスイッチを切ればいい。パトカーや救急車等の緊急自動車にもISAはそぐわない。一般のドライバーでも、緊急時に速度が出せないと命に関わることもあるだろう。
そう考えると、ISAに一定の効果はあるだろうけれど、根本的な問題解決にならない気がする。スピード狂の人間がISAをオンにしたまま走るとは思えない。結局は普段から事故を起こさないような人がISAを利用して、問題のあるドライバーは使用しないということになりそう。
自動車の完全自動運転が義務化されて人間による運転が不可能にならない限り、悲惨な交通事故はなくならないだろう。悲観的かもしれないけれど、それが正解だと思うよ。
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