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高羽そらさんインタビュー

今日のウィルバーくん 8.3

今年になってこのカテゴリーでケン・ウィルバーの言葉を紹介してきました。今日で99回目です。年内は続けようかと思っていましたが、キリがいいので次回の100回目で最終回にすることを決めました。興味のある方には彼の考え方が十分に伝わったでしょうし、興味のない方には退屈なだけですからね(笑)

 

さて今日は悟りと呼ばれている体験について、ウィルバーの言葉を見てみます。一般的に悟りは困難な道として捉えられています。なぜそうなのか? 何度も取り上げてきた内容ですが、とても大切なことですのであえて触れておきます。ウィルバーは悟りの状態を「それ」と称しています。

 

〜以下抜粋。

 

わたしたちが認識している、認識していない、あるいは望む、望まない、理解している、理解していない、気にかける、気にかけない、などにかかわらず、「それ」は常にあったし、常にあり続けるだろう。

 

わたしたちはすでに「それ」である以上、「それ」を決して得ることはできないし、「それ」に到達することも、「それ」を把握することも、「それ」を発見することもできない。なぜなら、それは、わたしたち自身の足が駆けるあとを追いかけるようなものだからである。ある意味では「心」を追いかけることは、究極的には無駄な行為である。

 

事実、わたしたちがすでに「それ」である以上、「それ」を追い求めることは、「失敗するに決まっている」のである。それは、ただわたしたちには「それ」が欠けているのだという印象を作り出すだけである。追求することは、実際には、「それ」を追いやろうとしているのである。そもそも最初から失ったことのない自分の頭を探しなさいと言われているようなものである。

 

〜以上抜粋。ケン・ウィルバー著『意識のスペクトル』より。

 

説明する必要のない文章ですね。探したり到達しようと意識する段階で、その対象が自分にないことを認めることになります。ところが自分はそれをすでに持っていることを忘れています。だから永遠に見つからないものを探し続けることになるのです。

 

このことを童話で説明したのが、有名なメーテルリンクの『青い鳥』ですね。チルチルとミチルが夢のなかで青い鳥を探し求めますが、目覚めると自分の家の鳥籠にいたという話です。その夢は現実世界を象徴していて、夢から覚めることは意識の覚醒を意味している。わたしは勝手にそう解釈しています。

 

マンガ風に言えば、頭の上に乗っかっているメガネを探し回っているようなものです。どれだけ自分の外側を探しても、見つかるはずありません。悟りの体験を求めたり、到達するべき目標としている限り、わたしたちはこの童話や漫画のようなことを繰り返すだけになります。だから困難な道だと感じてしまうのでしょう。

 

最初から失ったことがないものを探すのは無理です。人生が苦悩に満ちているように感じるのは、見つけられないものを見つけようとしているからかもしれません。人は悟りを開いた瞬間、大笑いするか泣き出すそうです。それは探し求めていたものが、一度も失ったことがないことを自覚するからでしょう。ウィルバーらしい、素敵な文章だと思います。

 

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高羽そら|たかはそら(作家、小説家)プロフィール

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高羽そら(たかはそら)
今後の目標:毎年1つの物語を完成させたいと思います。
生年月日:昭和37年5月10日
血液型:A型
出身地:京都市

【経歴】
1962年京都市生まれ。数年前に生活の拠点を神戸に移してから、体外離脱を経験するようになる。『夢で会える 体外離脱入門』(ハート出版)を2012年1月に出版。『ゼロの物語Ⅰ〜出会い〜』、『ゼロの物語Ⅱ〜7本の剣の守り手〜』、『ゼロの物語Ⅲ〜次元上昇〜』の3部作を、2013年7月〜12月にかけて、オフィスニグンニイバよりAmazonのKindleにて出版。現在も新たな物語を執筆中。

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