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高羽そらさんインタビュー

奇跡の意味を教えてくれた猫

数字の「1」が4つ並ぶ今日は、「ポッキーの日」だとか、「チンアナゴの日」と呼ばれている。

 

でもボクは11月11日を「奇跡の日」と名づけている。それは「奇跡とは何か」を教えてもらえた日だから。

 

2020年11月11日(水曜日)、ミューナは慢性腎不全だと診断された。14歳と5ヶ月だった。その数日前から食欲が落ち、何を食べさせても口にしてくれない。ペットショップへ行って好きそうなおやつを買ったり、猫草をあげてみたりしたがダメ。

 

これはおかしいと思い、獣医さんを探した。京都にいる頃はかかりつけの獣医さんがいた。だけど神戸に引っ越してからは、外出を嫌がるミューナにストレスをかけないため新しい獣医さんを探さなかった。ずっと健康でいてくれたから。

 

ネットで検索すると、近くに猫専門の獣医さんを見つけた。木曜日が休診日なので、迷わず水曜日に連れて行った。その結果が慢性腎不全。かなり深刻な状態で、別れを覚悟しなければいけない状態だった。

 

尿毒症を起こしているので点滴するしかない。それで1日置きに獣医さんへ通うことになった。だけど何日経ってもご飯を食べない。見る間に体重は落ちて5キロほどあった体重が3.6キロまでになった。首を自力で支えられなくなり、ガクッと首が落ちたようになった。

 

もうダメだ。ボクも妻もそう直感した。本気でペットの葬儀社を探した。二人で相談して、どこの会社に依頼するかまで決めた。毎日泣いてばかりで、後悔に押し潰されそうだった。なぜ定期検診を受けさせなかったんだろう? なぜもっと早く異常に気がついてあげられなかったんだろう?

 

ところが11月の下旬になって、キャットフードを10粒ほど食べた。「奇跡が起きた!」とボクと妻は手を取り合った。だけど直後に全てを吐き戻した。ミューナの身体に吸収されたはずのキャットフードを呆然と見て、ただ、ただ悲しかった。

 

でもそれをきっかけにして食欲が戻ってきた。根気よく点滴をした効果が出てきたらしい。12月に入ると点滴が3日に1度、1週間に1度になり、12月21日の冬至にはラプロスという薬を与えることで点滴の必要がなくなった。

 

それから体重を少しずつ戻し、3.6キロしかなかった体重が5キロ近くまでになった。今年になって高齢化の影響もあって少し減ったけれど、それでも4.5キロ前後をキープしてくれている。

 

この3年間を振り返って思うことがある。10粒のキャットフードを食べてくれた時、本気で奇跡だと思った。でもそれは本当の奇跡じゃなかった。

 

真の奇跡とは、『同じ時間を一緒に笑顔で過ごせること』だと思った。それに尽きる。

 

ボク、妻、そしてミューナは、この世で出会って一緒に暮らしている。それこそが『奇跡』だということ。ミューナは17歳と5ヶ月になった。奇跡は3年前に起きたのではなく、彼と出会った瞬間から今までずっと続いているということ。

 

ボクたちは3人は、今この瞬間にも奇跡を体験している。ミューナは病気を通じて、そのことを教えてくれたと思う。だから日々の奇跡を大切にして生きていきたい。それゆえ11月11日は「奇跡の日」と名づけている。

 

ということで今日の体重測定でも4.5キロだったミューナの写真。ご飯をしっかり食べて、ウンチを頑張って、今はこたつに潜ってぐっすり眠っている。いつか別れの日が来るだろうけれど、それまで奇跡の日々を一緒に過ごそうね。

 

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高羽そら|たかはそら(作家、小説家)プロフィール

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高羽そら(たかはそら)
今後の目標:毎年1つの物語を完成させたいと思います。
生年月日:昭和37年5月10日
血液型:A型
出身地:京都市

【経歴】
1962年京都市生まれ。数年前に生活の拠点を神戸に移してから、体外離脱を経験するようになる。『夢で会える 体外離脱入門』(ハート出版)を2012年1月に出版。『ゼロの物語Ⅰ〜出会い〜』、『ゼロの物語Ⅱ〜7本の剣の守り手〜』、『ゼロの物語Ⅲ〜次元上昇〜』の3部作を、2013年7月〜12月にかけて、オフィスニグンニイバよりAmazonのKindleにて出版。現在も新たな物語を執筆中。

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