SOLA TODAY Vol.999
赤ちゃんや幼児にとって、両親に愛されることは生きていくうえでの必須事項となる。世話をしてもらえないと死につながるから。だから赤ちゃんという姿だけでも大人は可愛いと思うけれど、赤ちゃんだって愛されるように努力をしているはず。
何かのひょうしで母親が笑ったり喜んだりしてくれたら、それをくり返そうとする。どんな表情やどんな行動をすれば愛されるか、試行錯誤しながら自然と学んでいくんだと思う。
それは人間だけでなく、ペットも同じらしい。
イギリスのポーツマス大学が興味深い研究結果を発表している。犬と人間の関係は古い。有用な家畜、あるいは友人として、人間は犬との共存関係を構築してきた。そのために犬の行動を知り、愛情を注いできた。
そして犬のほうも自分が愛されるように変化をとげてきたらしい。狼のような野生のイヌ科と人間と暮らしている犬を比べると、目の周囲の筋肉に大きなちがいが見られるらしい。
犬は進化とともに目の周囲の筋肉を発達させた。それは人間が可愛いと感じる『表情』を作るためらしい。この筋肉を使うと目が大きくつぶらな瞳になるそう。そんな表情をしたとき、人間が可愛いと言って愛してくれた経験が、そうした進化をうながしたのかもしれないね。
この記事の面白いところは、猫についての考察。果たして猫にも犬と同じような進化をとげたのかを、アメリカの大学が過去に研究したことがあるそう。ところが猫の研究はかなりの苦労があったらしい。その理由を読んで、ボクは大笑いしてしまったwww
猫は集団生活が苦手なので、研究室という環境に置かれることを嫌う。だから行動を研究しようと思っても、3分の2の猫が研究室を脱走しようとするそう。犬なら1匹ですむ研究が、猫なら3匹を使わないと行動や表情を研究できなかった。猫らしいよなぁ。
その苦労の末、やはり猫も人間に可愛がられるように進化してきたそう。でもそれは表情というより行動に現れた。
猫の特徴としては、ひたすら『甘え上手』を進化させてきた。それは猫を飼っている人なら納得できるよね。記事から抜粋してみよう。
『ネコは飼い主との間に強いきずなを持っていて、ネコと一緒にいる部屋から飼い主が出ていってしまうと寂しげに鳴き始める。まるで2歳の子供がトイレに入る母親を追いかけるようだ。飼い主が戻ってくると安心して体を飼い主に擦り付け、それから何事もなかったかのように部屋の隅の匂いをかいだり、おもちゃで遊んだりしはじめる』
そうそう、そのとおり。こうして甘え上手な猫は、犬と同じように人間とのコミュニケーションを成立させている。大きな音がする掃除機や扇風機を猫は怖がるけれど、飼い主さんが優しく話しかけて「掃除機と友達になりましょうね」と話すと怖がらなくなるそう。意思の疎通ができているんだね。
大人や人間の保護が必要な生き物は、人間の赤ちゃんでもペットでも同じ。愛されるような行動を取るしかない。だからボクたち大人や飼い主も、その行動に応えてあげなきゃね。まぁボクの場合は、なんとか猫に愛してもらおうと必死だけれどねw
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