著者の苦労と努力が偲ばれる
今朝の神戸は冬の名残を感じる気温だったけれど、午後になって一気に気温が上昇。最高気温は17.8度までになった。このブログを書いている時間(午後4時頃)で雨が降りそう。明け方まで雨が降って、明日はさらに暖かい空気が入ってくるとのこと。いよいよ春だねぇ。
さて、懐かしい小説を読み返している。この作品は事情を知っている人にとって、著者の苦労と努力をひしひしと感じる物語。ボクなら絶対に音をあげるだろうなぁ(汗)
2024年 読書#28
『ミレニアム4 蜘蛛の巣を払う女』上巻 ダヴィド・ラーゲルクランツ著という小説。
『ミレニアム』シリーズというスウェーデンの世界的なベストセラー小説がある。最初にスウェーデンで映画化され、のちにハリウッドでも映画化されている。
ボクはどちらの作品もすぐに観たし、原作も読んでいる。最近になってスウェーデン版映画の完全版が配信された。それで3部作の全てを観て、なおかつ久しぶりに原作も読み返した。その3部作の著者はスティーグ・ラーソンという作家。彼がこの世に『ミレニアム』を生み出した。
ところが3部作が刊行するのを見ることなく急死。著者の構想として10部作まであったらしい。ところが続編を望むファンのために、著者の遺族たちの了解を得て続編が書かれた。それがこの作品。
ボクは邦訳しか読めないのでわからないけれど、スウェーデン語の文体として完璧に模倣されているそう。他人の文体を真似ることほど難しいことはない。だからスティーグ・ラーソンの3部作を何度も読んで研究することで、この本の著者は文章を書き続けたと思う。その努力に感服するしかない。
邦訳本が刊行されたのは2015年。当時は最初の3部作から時間をあけての読書だった。でも今回は連続して読んだことで、この第4弾で再登場するキャラたちが遜色なく引き継がれているのがわかった。いや、さらに輝きを増しているかもしれない。事情を知らなければ、同じ作家が書いた物語だと思ってしまうだろう。
3部作の主人公だったミカエルとリスベットは言うまでもなく、『ミレニアム』の編集者、警察、検察、セキリュティ会社等の登場人物たちが漏れなく活躍している。さらに前作までにテーマとなっていた男性による不当な暴力、精神科医の横暴、公的権力の腐敗等も描かれている。このシリーズのファンにとっては十分に満足できる内容だと思う。
ストーリーについては下巻を読み終えた時にまとめよう。とにかくリスベットが復活しているのを見るだけで、ボクはワクワクしてくる。
ちなみにこの続編もすでに映画化されていて、もちろんボクはすでに観ている。6部作まである続編の小説を全て読み終えたら、久しぶりに続編の映画も観ようかな。
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