職人の営業力
もう長年トレーナーをやっているけど、20代の頃はサラリーマンでもあった。そのときに痛感し、今でも周囲を見渡しながら「やはりそうだなぁ」と思っていることが.
良いもの、というだけでは売れない。営業力が重要。
だということ。
古き良き日本では、職人が良いものをつくり、消費者はそれに満足して、ものを買っていた。
しかし今や、そうではない。良いものづくりにこだわる職人は、少なくとも経済的に成功しているとは言い難い。逆に怪しい商品であっても、上手く営業さえすれば売れてしまうし、「売れているから、良いものだ」と思ってしまう消費者も多い。
日本の「ものづくり」のレベルは素晴らしい高みに達しているけれど、技術者を使う上層部が無能なのだろう。優秀な技術者は中国や韓国にどんどん引き抜かれるばかり。
ただし、それは日本だけのことではないらしい。企業と言うものは、つぶれる寸前まで行かないと、ダメな部門を切り捨てることはできず、優秀な部門を担っている社員たちに負担を強いることになってしまうらしい。
とは言え、だからと言って辞めてしまわないのが日本の社員。普通は会社が傾くと、クモの子を散らすように辞めていくものだが、日本の技術者は、不思議なほどに辞めない。
辞めるのは、トップ1%の優秀な人だけのようだ。・・ということが、こちらの記事に書いてあった。
http://diamond.jp/articles/-/17486?page=5
そしてこの「トップ1%の優秀な人」というのは、「外の世界を知っている人間だ」とのこと。同じ会社にずっといて、同じ仕事ばかりをして・・というのではダメ。
IFBBプロの山岸君と話したときも、「プロだからと言って、試合に出ているだけではだめです。雑誌やサプリメントメーカーにどんどん売り込まないといけません」という話になった。
成功のためには「職人」というだけでなく、営業力も必要となる、そういう時代なのだろう。