どないやってん!?ワールドカップ!!
と、いう事で、昨日のファイナルで幕を閉じたラグビーワールドカップ。
どうやったかって・・・、何をゆうてもやっぱりオールブラックスでしょ。
世界最強と言われながら24年間も優勝から遠ざかっていたNZ代表オールブラックス。
過去、ワールドカップの度に自国民の期待を裏切り、意気消沈させていた。
それだけ、NZという国にとってラグビーというスポーツの存在は大きい。
オールブラックスはNZにとって誇りであり、希望なのだ。
この国で生まれた子供たちはみな一度はこの漆黒のジャージに憧れ、自ら袖を通すことを夢見る。
しかし歳を重ねるごとにその壁の大きさに苦戦し、挫折し、脱落していく。
そして、努力を止めず最後の最後まで諦めなかった者だけがこのジャージをまとう事が許される。
そうして4年に一度のこのワールドカップで国の威信、誇りを懸けて戦うのだ。
そんなオールブラックスの象徴は、なんといってもキャプテンの存在である。
リッチー・マコウ、30歳。
ポジションはオープンサイドFL。
もっとも過酷なポジションの一つである。
常に密集の中でボールの争奪戦に参加する。
今回の大会中も全ての試合で血まみれになりながら、激しい密集の中に頭を突っ込む。
彼においての仕事というのはプレー中に限らない。
NZで最も有名なNZ人として、メディアへの対応。
監督コーチ陣とのコミュニケーション。
選手全員をまとめる仕事。
全国民の期待を一身に背負うのもその仕事の一つ。
今回のワールドカップ、自国開催というのも国民の期待を増幅させる大きな要因だったでしょう。
『今大会こそは世界一』と。
決勝の相手は宿敵フランス。
みなさん、フランスといえばサッカーのイメージでしょうか。
しかし実はフランスの国技はラグビー。
国内では非常に人気があり、代表のレベルも常に世界ランキング上位。
しかし今大会中の出来を考えれば圧倒的にオールブラックス有利。
ひょっとしたらワンサイドゲームになるのでは?と。
しかし蓋を開けてみると、フランスの思い切ったアタックに苦戦するオールブラックス。
なんとなくこの決勝戦のプレッシャーで、チーム全体やプレーが縮こまっているように思えました。
捨て身のフランスと、優勝が義務付けられたオールブラックス。
何か準決勝の時の最強オールブラックスとは違って、人間のもろさが表に出てしまっているようにも見えました。
それだけオールブラックスの選手は精神的にも肉体的にも極限まで追い込まれていたでしょう。
しかし、そんな中でもチームを鼓舞し、支えていたのは他ならぬリッチー・マコウでした。
満身創痍、顔面からは血を流しながら、それでも必死で走り密集に頭を突っ込む。
『絶対に諦めない』『絶対に勝つ』固い決意がその表情と全身から放たれていました。
そんなオールブラックスがわずか1点差を守り切り、優勝を手にした。
全てのプレッシャーに打ち勝った瞬間でした。
ものすごく感動的な瞬間。
もちろんこの優勝は、NZ国民、代表チームスタッフ、選手全員でもぎ取ったものなんですが、どうしてもリッチー・マコウに感情移入してしまいます。
我々には想像も出来ないほど大きなプレッシャーと戦っていたでしょう。
優勝を義務付けられたチームのキャプテンとして。
まさに世界一の選手だなって思いました。
世界一って、プレーがすごいだけでは世界一って言えないんですよね。
情熱や取り組む姿勢、それによって周囲に与える影響。
最後に一番重要なのは結果。
結果、世界一に導いたって事で、やっぱり彼が世界一かなって思いました。
あくまで個人的な感想ですが。