マンネリを通り越して氷河期の中にいる。このままでは破局!
そんな状況を打開するために! 恋人を旅行へ誘う方法を紹介します。
「彼女と最近、マンネリ気味でさ。どうしたらいいと思う?」
ある日の昼下がり、久しぶりにランチを共にした友人から、こんな相談を受けました。
それに対し、僕は
「別れなさい」
と即答。
「真面目に考えないと、新鮮なコーヒーが挽ける状態にするぞ」
と、物凄く遠まわしに「粉々にするぞ」と脅されました。
いくら付き合いが長いとはいっても、こんなにわかりにくい例えは聞いたことがない。
しかもこいつ、その時ハンバーグ食べてたんですよね。
なぜその状況で「ひき肉にするぞ」という言い回しを選ばないのか?
こういうワケのわからないところに、彼女も愛想を尽かしかけているのかもしれません。
それにしても、彼のナイフとフォークの先端が常に僕めがけて置かれている状態がちょっと怖くなってきた。仕方がないので、真面目に打開策を考えることにしました。
「旅行に誘ったらいいのではないか?」
「京都のお寺巡りとかさ」
我ながらこれはナイス提案!
旅行なら新鮮な気分に戻れそう!
「ダメだよ、今の状態で誘っても、きっと断られる」
馬鹿め! そう言うと思ってたぜ!!
「大丈夫、要は誘い方だよ」
「……話してみろ」
こいつ、なんで常に上から目線なんでしょうね?
【恋人を旅行へ誘う方法~京都編~】
1:あの有名なキャッチコピーを使う
JR東海より引用しますと、「そうだ 京都、いこう」ですね。
面と向かって言うことが理想。
LINEやメールの場合でも、一言目にこれをブチ込みましょう。
要は「掴み」でこっちのペースに引きずり込もう! という魂胆です。
2:「甘いものでも食べにいかない? 京都まで」
それこそ「コンビニ行かない?」くらいの軽さで京都まで行っちゃいます。
可能であればいきなり日帰りでこれを決行し、あなたの行動力と破天荒さを恋人に見せつけてやりましょう。
3:「君ってどことなく雅(みやび)だよね。京都が似合いそう」
褒めてその気にさせる!
「雅だよね」という、
よくわからないけど、上品な扱い方をされている!
というフワッとした喜びを相手に与えることができる、それもまた京都の魅力。
……とこれだけ提案したのに、全部ボツにされちゃいました。
「お前ふざけてるのか? ひき肉にするぞ」
「それ言うの遅いよ! というより、こっちはもう食後のコーヒー飲んでるからさっきの例えと逆が正しいのに! 何コレ? うまく説明できなくてイライラする!! そういうとこだよ絶対! 彼女の機嫌が悪くなる原因はさ!」
僕との仲も危うくなりました。
お寺で気持ちを鎮めてきたい。僕が京都行きたくなってどうする。