紅茶とキノコ！？ 合うわけないじゃん！
…という声が聞こえてきそうな今回のテーマは「紅茶キノコ」。若い人には聞きなれないこのキーワードをある年代以上にぶつけると「あ～あったねぇ！」「流行った流行った！」という反応を得られるほどのもの。週刊誌には必ずと言っていいほど広告ページがあったみたい。
ということで、今回は「紅茶キノコ」をCheck！
そもそも、紅茶キノコってどんなもの？
聞いただけでは「紅茶にきのこを漬けこんだもの」とか「紅茶味のきのこ」と思ってしまうけど、実際にはきのこは使われてないんだよね。
「キノコ」の正体はゲル状の塊のことで、「酵母のZygosaccharomyces sp.と酢酸菌のアセトバクター・キシリナム Acetobacter xylinum が主菌相であったことが報告されている」らしい。
なんとも難しい説明だけど、その株を紅茶や緑茶に漬けこんで発酵させた飲料が「紅茶キノコ」らしい。もともとはモンゴル原産でロシアやウクライナで伝統的に飲まれている発酵飲料だとか。
でも「紅茶キノコ」と検索して出てくる画像は、理科室にあったホルマリン漬けを思い起こすようなグロさ漂うもの……こんなの飲めるの！？
味は？ 効能は？
漬けこむ時に砂糖も入れるので甘みがあり、発酵しているからシュワシュワしているらしい。それを考えると冷やして飲んだ方が飲みやすそうね。今でも買えるみたいだけど、菌を購入して、自分で育てるのが基本。飲みごろは自分の好みの発酵具合でいいらしい。
効能としては乳酸菌やビタミンB群が豊富で、体質改善や免疫力を高める効果もあるという。だけど、発酵が不十分だとこれらの効能も十分には得られないようだから、好みの発酵具合が飲み頃とはいえ、ある程度発酵させた方がいいみたい。
他にも、美肌効果や水虫予防、果てはガン予防…と多くの効能が謳われている。
紅茶キノコ＝『Kombucha（コンブチャ）』！？
最近、ハリウッドセレブ達の間で『Konbucha』というダイエット飲料がにわかに流行っているらしく、あのマドンナもご愛飲らしいのだけど、その正体はなんと「紅茶キノコ」！
紅茶キノコがなんで「コンブチャ」になったのかはさておき（実は誤訳らしい。てか、モンゴル生まれのものなのに！？）、ダイエット飲料として流行っていることは聞き捨てならない。
そもそも紅茶キノコにはデトックス効果や新陳代謝によいことから「ダイエットに効く」といわれている。でも、飲むことで直接的に体重が減るとか体形に変化が出るといったものではなさそうなので、過大な期待はせずあくまで健康維持と捉えたほうが良さそう。
なぜブームは廃れた？
流行りと廃りはワンセット…ということで、60年代に大流行したこの紅茶キノコも当然廃れたのだけど、その理由は発酵での意外な盲点にあったよう。
自分で育てることが基本の紅茶キノコ。となると育つのは紅茶キノコだけではなく…そう、雑菌も育つということ！「雑菌繁殖の可能性があり不衛生」という検証結果が発表されると共に、ブームは終焉を迎えたみたい。
管理もきちんとできる人には自作もおススメできるかもしれないけど…飽き性やズボラな方には難しいかもしれませぬな。手軽に飲みたいならドリンクになったものや粉末のものがあるKonbuchaの方をおすすめします。
効きそう度 ★★
弊害ありそう度 ★★★
お手軽度 ★★★
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