■登場人物は全て元他人
義理のお母さんと義理の弟のお嫁さんからそれぞれのグチを聞かされているKさん。小学校6年の男の子がいるワーキングマザーです。
「夫の両親と夫の弟家族は、車で10分もかからないところに住んでいるんです。私たちがすぐに帰れるところにいないので、とても助かっているんですけど」
「夫は男二人兄弟で、それぞれ結婚して独立しました。義弟には小学校1年の男の子と幼稚園に通う女の子がいるんです。お義母さんは、近くの孫がかわいくて仕方ないという感じで。よく義弟の家に遊びに行っていました」
「最初はお互い気をつかっていたようなんです。でもある時から二人が私に相手のグチを言うようになって。私、お義理さん、義弟のお嫁さん、誰も最初は他人だったんですけどね」
■近くの義娘より遠くの義娘
「義弟のお嫁さんからのメールが始まりだったと思います。『お義母さんが来る時は居留守を使っているんです』と。『家も片付いていないし、ゆっくりしたい時もある』と。気持ちは分かりますから、おつかれさまって返しました」
「お義母さんからの電話は『何回家に行っても留守で、電話しても出ない』と。まさか私が居留守と言うわけにもいかず、忙しいんじゃないですかって言っておきました」
「それ以来、お互いのグチを二人から聞かされるようになってしまって。お義母さんは『Kちゃんは本当にいい子ね』と。遠くに住んで、会う時だけ笑っていればいいからですよって言っています」
「義弟のお嫁さんも義弟に言っても聞いてくれないようで。『お義姉さん聞いて』って慕ってくれています」
「二人とも良い人なんです。どちらかだけでもうまく立ち回ってくれれば、と思うんです。私の株ばかり上がって、何か申し訳ない気分になってしまって」
本当に二人の関係がうまくいって欲しいと願っているKさんですが、やはりグチを聞いてるならもう少し有効に時間も使えるのに・・・というのも本音。いざ久々に顔を合わせた時、Kさんがかえって気を使いすぎて疲れ果ててしまうというような状況もなきにしもあらずですし、どこかのタイミングで、思い切ってキューピット役をかって出てみるのも一つの手かもしれませんね。
(ライタープロフィール)
クニヒロマリコ/映像の世界から文章の世界へ。『ぬか漬け』と『音楽』が大好物。毎年ぬか床に挑戦するもいまだに年を越したことがなく、家庭菜園にも楽しく挑戦中。夜な夜な「酒と夫と音楽と犬」をエンジョイする懲りないチャレンジ兼業主婦。
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