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1-1.谷塾的トレーニングの捉え方

まず始めに。

「フィジカル・トレーニング」や「コンディショニング」という言葉を聞くと「専門的で難しそう」「どうしたらいいかよくわからない」など、敬遠したくなるようなイメージがある、という話をよく耳にします。

しかし、トレーニングをしたり、プログラムを組んだりするためには、これらを詳しく知らなければならず、その現実とのギャップに困惑されている方も多いのではないでしょうか?

本やWebサイトなどで基礎理論を勉強しても、実際のトレーニングのイメージに繋がらないために「どのくらいの距離を、どのくらいのスピードで、何本実施すればよいのか?」といった質問をしてくる方も多いです。

そこで、実戦的な観点から、出来るだけわかりやすく、実際のトレーニングに生かしていけるような実戦論を提案していきたいと考えています。

多少、専門的な言葉や内容も出てきますが、それはトレーニングに「必要」なものなので、是非理解して頂きたいと思います。

トレーニングとは

そもそも「トレーニング」とは何なのでしょう?
トレーニングの語源は「Train」=列車です。

つまり、列車のように選手達を目的の駅まで導いていく作業がトレーニングです。

目指す駅は「もっと上手くなりたい」「思い通りのプレーがしたい」「よりレベルの高い所でプレーしたい」「試合に勝ちたい」などといった『ゲームで良いパフォーマンスをしたい』という目的地になると考えられます。

そのため、目指す駅までの道筋をはっきりと示し、コーチと選手が共に進んで行くことこそ、良いトレーニングであると考えられます。

トレーニングの考え方

では、目指す駅まで、どのような道筋を辿っていけばよいのでしょうか?

それを「目指すゲーム・パフォーマンスからの逆算」で考えていきます。

「どのようなプレーをしたいのか?」「どのようなプレーが出来るようになりたいのか?」

そのために「どのようなトレーニングをしていけば良いのか?」ということを、目的地からの逆算的思考で考えていきます。

まずは、自分の取り組む競技が、「どのような競技特性を持っているのか」ということを知ることから逆算的思考をスタートさせます。

競技特性に基づかないトレーニングのためのトレーニングになってしまっては、パフォーマンス・アップに繋がらないどころか、逆にパフォーマンスを下げてしまったり、障害に至ったりしてしまいます。

では、競技特性と身体の持つ能力を知り、「競技種目の特性に適応したトレーニング」はどのように実施していけば良いのか考えていきましょう。

『トレーニングの原則』について

トレーニングには幾つかの基本原則があります。
それらを実戦的な立場で、どのように考えて実施していけば良いのでしょうか。

基本原則の一つに「S.A.I.D.(Specific Adaptation to Imposed Demand)の法則」という考え方があります。

これは「身体は与えられた刺激に適応反応を起こす」というものです。

実戦的に言い換えると「身体はトレーニングに適応する」ということになります。

つまり、トレーニングを何のために行うのかというと「ゲームのパフォーマンスを上げるため」であり、それは「競技種目の特性に適応したトレーニングを実施する」ということになります。

「どのようなトレーニングをどのくらい実施したらよいのか?」

その答えはゲームの中にあります。
そのため、競技の特性を把握することが、トレーニングを構築していくための第一歩となります。

簡単にまとめると次の様になります。

SAID

次回は「競技特性の捉え方」についての話です。

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谷塾(プロフェッショナル・フィジカル・コーチ 谷 真一郎)プロフィール

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谷 真一郎(たにしんいちろう)
所属事務所:ヴァンフォーレ甲府
ニックネーム:谷くん、谷さん、谷ちゃん
生年月日:1968年11月13日
身長・体重:170cm
血液型:AB型
出身地:愛知県名古屋市

【経歴】
1968年愛知県名古屋市生まれ。愛知県立西春高等学校から筑波大学体育専門学群に進学し、蹴球部に所属。在学中には日本代表にも招集される。卒業後は、日立製作所サッカー部(現柏レイソル)に入団。引退後は柏レイソルの下部組織で指導を行う傍ら筑波大学大学院でコーチ学を専攻する。その後、フィジカルコーチとして、柏レイソル、ベガルタ仙台、横浜FC、現在はヴァンフォーレ甲府と15年に渡り4チームを指導。Jリーグで500試合以上のコンディショニングに携わる。日本サッカー協会公認A級ライセンスも持ち、日本で唯一の代表キャップを持つフィジカルコーチとして活動している。

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1-1.谷塾的トレーニング
の捉え方

1-2.競技特性の捉え方

1-3.運動量の評価

1-4. 質的な特性

1-5.内面的な部分の質

2-1.プログラム・デザイン

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