ホワイトニングに興味を持ったきっかけ
一般の方にはなかなか馴染みがない言葉なのはもちろんなのですが、歯科医の中でもこの治療を見たことがある人の割合は少ないかも知れない…そんな分野です。
*こういう病気と向き合っている方がいるということを皆さんにも知っていただきたくて下にリンクを貼りました。
患者さんの大半は、悪性腫瘍(いわゆる口腔がん)の手術を受けられた方。
歯や顎だけでなく、場合によってはお顔の一部を切除しなければならなかった事実がその方の先の人生を大きく変えてしまいます。
可能な限り全ての要素を術前に近い状態に持って行くことが治療に携わる私たち歯科医の目標であり、患者さんの『生きる希望』を一緒に見出したいと考えながらの毎日でした。
そんなある日、入院中だった80代女性患者さんのもとを訪ねた時に「先生お願いがあるの。」と言われました。
「私の入れ歯なんだけど、歯を白く出来ないかしら…。これまで恥ずかしくて言えなかったんだけど女性の先生だから勇気を出したわ。」と。
そこで私は「もちろん出来ますよ!技工士さんと相談して、なるべく明るいお色を入れてもらいますね。」と答えました。
後日、完成した義歯をお持ちした際の衝撃は今でも忘れられません。
患者さんはポロポロと涙を流されました。
「手術をしてからは鏡を見るのが苦痛だったけれど、これなら笑えるわ。」
「私はこんな姿になってしまったけれど、もっとちゃんと歯医者さんに通っていれば良かったと今でも後悔しているの。若い人たちにそういう大切なことを伝えていってあげてね。」
私はその時に「口元の白さや美しさが生きるエネルギーに繋がるのだ」ということを知り、同時に「ホワイトニングを始めることで、毎日鏡を見て自分の口を観察する習慣が身につくのでは?」と考えました。
そう、何事も早期発見が重要ですからね。
*ちなみにホワイトニングは天然の歯にしか出来ない処置です。義歯の人工歯を白くするには修理もしくは最初から作り直す必要があります。
この先の私の決断は早かったです。
8年間勤務した大学病院を退職し、ホワイトニングを中心とした審美歯科領域の修行に出ることを決意しました。文字通り、180度の方向転換です。
と同時に、正しい医療情報を発信することの重要性についても考えました。
自分が一日にお会いする数十人の患者さんに伝えるだけでは限界がある。
もっと沢山の方に知ってもらうには何をすべきなのか…
先日のNHKラジオでは当初こんなお話もする予定だったのですが、ついつい他の内容に夢中になってしまい…気づけば終わっておりました。
ホワイトニングは気になるけど値段も気になるとこだー!><
歯が白いほうがいいですね。