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鉄道写真・動画に適したカメラ 3

雨模様の今朝は3月なみの気温・・・
ところが、明日はまた暑くなるって?

お天気はともかく
いよいよ3回目です

前回、プロフェッショナルやそれに準じたハイアマチュアは
フルサイズのフラッグシップ機を用いるのが 絶対条件というようなことを記しました
いい写真を得るためには、重い、高価などとは云っていられません
さらに プロの場合はお金がらみだから なおさらです

一方、鉄道写真・動画を 純粋に楽しみたい、あるいは ときどき誌面にも出したいという方々には

フォーサーズを薦めます
コンパクトカメラを卒業したいとか、一生付き合いたいという両者にも適しています
理由は単純です

1  軽量コンパクトであること
2  リーズナブルなこと
3  高性能なこと
4  趣味誌などの高拡大率に耐えられること
5  被写界深度が深いこと
6  写真の保存データ量が少なくてすむこと

これらを簡単に説明すると
1、2 は センサーが フルサイズより小型であることに加え、ミラーレスだから出来るところです
重さは フルサイズと比較した場合、たとえばボディなど実測 1キログラムを超えるフォーサーズ機は

見当たりません
(メーカーによっては いまだカタログ上に異なった重さを記しているところもあります)
機材が軽くなれば その分歩けます
歩けば発見があるので いい写真 撮りたい映像が得られます
このあたりのことは 2回目の記事にある通りです

3は サイズが小さいゆえに 各メーカーとも高性能化を目指しています
耐久性、レンズの先鋭度など、目を見張るものがあります
秒間こま数にも圧倒されるはずです(Lumix G9のAF-Cで秒20こま。6Kフォトは秒30こま)

4のクオリティは、すでに私が各方面の雑誌などに発表している通り 十分な見ごたえを有しています
ビッグサイズ 「レールマガジン」 の見開きにも耐えられる性能です

5 これは得がたい性能です
特に ボケを嫌う 姿写真、形式写真を撮る場合に 大きな味方になってくれます
たとえば 25mm標準レンズの絞り f2.8 で パンフォーカス(狙いのすべてにピント)が可能ですから、その分感度低設定や 早いシャッターを切ることが出来ます
カメラ雑誌などではよく フォーサーズはボケにくいとか ボケが小さいなど マイナスのように記されていますが
ボケないからこそ鉄道向きなのです
被写界深度の深さは 紛れもない長所なのです

6の写真データ量は 画素数がそこそこなので、小さめのハードディスクで対応できる長所もあります
データ管理に優位です

こうしてみると フォーサーズは いいとこずくめですが、欠点もあります
1回目にも記した通り 欠点の無い人間、道具、カメラは存在しません
フォーサーズカメラの最大欠点は 画像の加工に弱いことです

たとえば フォトショップなどで 明るすぎる写真を暗くしようとか 逆に暗部を無理やり出そうとすると

ノイズが発生します
センサーサイズが フルサイズの1/4しかないのに画素数を増やしているので やむをえない部分です
これも 無理やりの加工をするからで 普段使いにはまったく問題ありません
順光線撮影で 2LやA4プリントでは フルサイズかフォーサーズか 比較しない限り

見分けるのは困難なほどです

たしかに停止した車両写真を、しっかり比較すれば 軍配はフルサイズに上がります
センサー面積が 4倍 ですから 已むをえないところです
それではフルサイズは絶対かというと そうではありません
より大きいサイズのセンサーと比べると フルサイズといえど劣ります
要は妥協点の見極めが大事ということですね

それでは フォーサーズの ミラーレスカメラメーカー はどこか

1  オリンパス光学
2  パナソニック

現状 この2社です
どちらがどうなのか 気になるところでしょう

1は 現在は内視鏡など 医療関係機材が中心のメーカーです
カメラは、フォーサーズという規格を生み出しただけに かなり独創的です
操作面は他のカメラと異なる部分があって 戸惑うこともあります
マニアックなところが特徴的でしょう
慣れれば 手放せなくなります

2は 大きな家電メーカーです
それだけに 経営状況次第で いつ消え去るか不安でしたが よもや そのようなことはありますまい
大阪が本社だけに 前垂れ精神
誰もが最初から カメラ操作が出来るやさしさがあります
人に優しいんですね
ここが 1のオリンパスとは対照的です

カメラを購入するときは 最初に現状の機材を見極めることも大事ですが、将来に目を向けることも必要です
その点ではこの2社 機材に共通性があるので 途中変更もそれほど困難ではありません
むしろ 面白さがあるようです
たとえば 現在ボディはオリンパスだが レンズをそのままにして 明日からパナソニックボディに切り替える・・・ 
なんていうことも可能です
もちろんその逆も・・・

それではどちらのカメラがいいか
ずばり云うなら ボディは パナソニック です

これは 最近の若者のお散歩カメラや 小物撮影主体のブロガーの傾向でも示されているように 
パナソニックボディ + オリンパスレンズ という組み合わせが多くなっています

でも 初めてフォーサーズを手にする方には カメラレンズ とも同じメーカーのものを薦めます
使い勝手や相性、故障修理の関係などからです

では なぜパナソニックがいいか
それは 動画機能が 圧倒的に優れているからです

1  フレームレートが 60P(秒間60こま撮影)
2  4K,6K撮影、切り出しが出来る
3  クロップがない(静止画動画が同じ画角)

これらの解説は追々記していくとして
なぜに 動画を重視するかに答えましょう

紙媒体がまったく廃れることはないものの
時代が スマホなどのモニター、動画主体に突入していくからです
すでにその傾向は 顕著です

先般発表した 「お立ち台通信+動画」(ネコ・パブリッシング) では、QRコードで動画に

直結するサービスを附加しました

映像関係者を育てる専門学校は、正直言って 優秀な人材は動画関係に流れています
卒業してからの仕事場は 圧倒的に動画関係のほうが優遇されているからです

紙媒体衰退のスピードは 世の経済とも関連していますが 楽観できるデータは なかなか抽出されません

鉄道誌も 合併、併合などを視野に入れないとならない時代がきたと 推測する人も出てきています
新たな媒体選択もありそうです

これからは 鉄道動画の位置が重要視されてきます
動画の発表媒体は 鉄道雑誌の総発行部数に反比例するでしょう

では買っていいフォーサーズカメラは 具体的にどのような性能があったらいいのでしょう
個々の 撮りたい鉄道写真・動画によりますが

1  電機メーカーの 気合が入ったミラーレスカメラ
2  4K,6Kが撮れるカメラ
3  ボディ内手振れ補正の高いカメラ
4  歪みの少ないシャッターを持ったカメラ
5  クロップの無いカメラ
6  60Pが使えるカメラ
7  ローパスフィルターが無いカメラ
8  スチールがしっかり撮れ、動画導入のやさしいカメラ
9  ファインダーが見やすいカメラ
10 自分が愛せるカメラ

では それぞれ解説していきましょう 

1 デジタルは電気関係です
電機メーカーが本気を示したら 素晴らしい製品が 世に出てきます
現在カメラを出している電気メーカーは、ソニー と パナソニック です
ソニー はフルサイズに力を入れています
フォーサーズに近い APS-Cセンサーのカメラからは 残念なことに本気度があまり感じられません
ソニーα7sⅡは現在最も高感度性能の高いカメラです 
フルサイズでクロップもありませんが、
EVF(エレクトリックビューファインダー)の夜景撮影では ピントをはずしがちです
(被写界深度の高いフォーサーズなら、そのあたりを かなりカバーできます)

パナソニックからは GH5、G9プロが適しています
そのほかG7Ⅲという選択肢もあります

ただ 動画性能は優れているのですが 
残念なところは 動画を編集作業に適した MOVファイルで撮影した場合 
撮影日時、使用レンズ、焦点距離、露出などEXIF情報がありません
今後に期待しているところです

2 4K,6Kが動画撮影できると、ハイクオリティなスチールを切り出せます
スチールと動画を同時に楽しむには、この点が重要です
4Kが撮れるカメラも多いですが、60P(秒間60こま)が使えることが望ましいです

3 ホーム端での撮影は、三脚使用が禁じられています
そんなときに力を発揮するのが 強力なボディ内手振れ補正
これは写真・動画撮影に絶対条件です   

4 写真・動画ともに歪みの無いシャッターが理想的です
従来の機械式シャッターが組み込まれていたり、歪みが少ない電子シャッターが導入されている

カメラが理想的です

5 クロップとは 動画撮影で画面が狭くなることを指します
フルHDでは変化が無くても 4K動画ではスチールより画角が狭くなるカメラが多いので

要注意です
現場での混乱を防ぐためです
私の用いている GH5、GH5s にはクロップがありません

6 60Pが使えると 動画がスムーズだし、切り出しも より細かく選択できます
さらに 走行車両のゆがみも 30Pより少なく抑えられます

7 ローパスフィルターがないと、先鋭度が増します
車両を撮るさいは、先鋭度がある意味 命です

8 両方にいい顔しているカメラは少ないようです
LumixG9 はスチールよりだし、GH5s は動画よりです
そうした中で GH5は中間といえそうですが
動画関係者を意識した分、スチールからの動画愛好者には
前述のように 必ずしも適しているとは言いがたいところがあります

ビデオ関係者がミラーレスに注目するのは、高感度特性とリーズナブルのところです
安いからという弱小プロダクションを大事にするのは得がたいことです
一方 圧倒的数を誇るスチール+動画愛好者をとりこにすることも優先してくれれば
今後の期待も大いに膨らみそうです

9 ミラーレスのEVFは、元来見難いものでした
近頃はかなり良くなりましたが、メーカーや機種により差が有ります
カメラ店などで、じっくり試すことを薦めます
82歳の私は 目がだいぶ衰えてきましたが、GH5,GH5sともに 一応満足しています

10 予算に合わせ、吟味し購入してください
長く付き合うギアですから、くれぐれも 衝動買いは禁物です
ゆっくり選びましょう
最期は 決断あるのみです

幸運を祈ります!


レンズに関しては 私のブログにアップしていきます
文章は少なめ
画像を じっくり見ていくと いろいろ気づくところがあるはずです

ご期待ください

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所属事務所:鉄道動画.com
生年月日:1935年

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